早いもので2月に入りました。

インフルエンザ、風邪が流行しています。

少しでもおかしいなと思ったら、早めに病院へ行きましょう。

 

昨日は父の事で連絡がありました。

病院から数日前から下痢が止まらなくなっていて血が一緒に出ている。

食事も絶食でいつ亡くなられてもおかしくない。

後悔のないようにお会いに来てあげてください。

 

仕事が終わり病室へ。

穏やかな表情で目を開けて入れ歯の入っていない口をもぐもぐさせながら寝ている父がいた。

顔の艶も良くすべすべした頬。

「なんだ、調子が良さそうだ」そう思ったのですが、むくんでいたからだったのです。

絶食なので体力も落ちて耳の遠い父に話しかけても終始首を枕の上で横に振っている。

「耳がこすれて痛いけん、首を振らんでもいいで」と言ってもまた首を振る。

 

最近目を開けていない時の父にしか出会っていなかった。なので必然的に少し面会して帰る。

そんな日が続いていました。

今日はチャンスだ!そう思い静かな病室で僕だけの声が響いていました。

「今日で1月も終わりだで。早いが~。」

「そういえば今度、詩織が里帰り出産で帰って来るよ!」

「食事が摂れんでいけんな~。食べたいものないかや~?」

「田中さんや三上さん、古山さんが元気にしとんな~だ~か?って言っとんなったよ。」

「骨まで、骨まで、骨まで愛して欲しいの~よ(終いには病室で歌いだす始末)って良く歌っとったな~。覚えとる?」

次から次と畳み掛けて話しかけるも無表情で首をずっと横に振る父。

脇のテーブルの上の写真。元気な頃の父の写真に目をやりました。

どうして人間ってこういう風になるのかな~。あんだけみんなでお酒飲んだり、一緒に働いたりして元気だったのに。

あの小さい頃に戻れんだ~か。皆生のあの昔の古い家に戻れんだ~か。

たった50年くらいでこんなに何もかも変わってしまうもんだ~か。って父の顔を見つめながら

思いました。

 

「お姉ちゃん、綾乃、分かる?大ちゃん、お父さんに頑張ってよ~!って言っとったよ!」

この時、父の瞬きが止まり右目から涙が垂れてきたんです。

ちょうど姉から電話がかかってきました。

父の耳元に受話器をあてました。

きっと聞こえたと思います。

何か考えているような表情。でも首はまた横に振られました。

「わかったでしょう?頑張ってって!言っとったでしょう?」

そこで大蔵大臣が着ました。

今までの経緯を話すと大蔵大臣は耳元で話しかけました。

すると口元から返事ではないのですが息が吐き出されました。「ス~っ」。

二度話しかけ、二度そういうことが起こりました。

次に僕が話しかけたらそういうことは無くなりました。

1時間あまりの目の開いた父と涙、息。

もっと会いに来てあげないけんと思いました。

病院を出、バイクに乗ろうとしたら駐車場から三日月。その上に輝く星。

 

 流れる星は今がきれいで

 ただそれだけに 悲しくて

 流れる星は かすかに消える

 思い出なんか 残さないで

 Ah・・・君の欲しいものは何ですか

 Wow・・・僕の欲しかったものは何ですか

 

吉田拓郎の「流星」。ふとこの歌を思い出しました。

 

お父さん、今、欲しいものは何ですか?

僕の欲しかったものは絆です。

 

お父さん、つらいかもしれんけど頑張って生きていてください。

もう少し今日の顔、目、首振り、吐息が見たいよ。

 

それでは今日も一日、生きている事に感謝し頑張っていきまっしょい!