【米国市況】S&P500種が今年46回目の新高値、ドル一時150円に接近
Rita Nazareth-
重要データの発表なく、企業決算がウォール街のセンチメント決定へ
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コロンブスデーの祝日、米国債現物取引は休場
14日の米株式市場でS&P500種株価指数は過去最高値を更新。米経済のソフトランディング(軟着陸)を確認しようと、投資家は企業決算に目を向けている。
| 株式 | 終値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| S&P500種株価指数 | 5859.85 | 44.82 | 0.77% |
| ダウ工業株30種平均 | 43065.22 | 201.36 | 0.47% |
| ナスダック総合指数 | 18502.69 | 159.75 | 0.87% |
目先は大きな経済データ発表がないため、ウォール街のセンチメントは企業決算が主導するとみられる。S&P500種は今年46回目の過去最高値更新となった。第3四半期決算の予想が下方修正されたことに投資家は動じず、今回の決算シーズンも嬉しいサプライズをもたらすと読んでいることがうかがわれる。

Photographer: Michael Nagle/Bloomberg
リソルツ・ウェルス・マネジメントのキャリー・コックス氏は「最近のウォール街はコーポレートアメリカを過小評価している」と指摘する。「今の環境では予測は難しい。相場上昇に対して若干の懐疑的な見方をしても仕方がないだろう。しかし現時点で最大かつ最も代償の大きいリスクは、相場の持ち直しとその後の上昇基調を見過ごしてしまうことだと当社では今も考えている」と述べた。
大型株ではエヌビディアが買いを集めた。アップルもアナリストの強気見通しを好感して上昇。先週大きく下げたテスラは反発した。決算発表を控えたゴールドマン・サックス・グループとシティグループはいずれも株価が上昇した。
先週11日のJPモルガン・チェース、ウェルズ・ファーゴで決算シーズンは非公式にスタートした格好。大手銀行以外に今週注目される決算としては、ネットフリックスやJBハント・トランスポート・サービシズなどがある。
UBSグローバルのソリタ・マルチェリ氏は、底堅いマクロ経済を背景に大型株の収益の伸びが堅調であることを第3四半期決算は確認するはずだと話す。
「当社では米国株の明るい見通しを維持している。経済と企業利益の健全な伸びと、米利下げサイクル、人工知能(AI)の成長ストーリーがその支えになっている」と述べた。
2025年6月までのS&P500種目標水準は6200を維持。引き続き「AI恩恵株と質の高い銘柄」を選好するという。

出所:シティグループ、ブルームバーグ
モルガン・スタンレーのストラジスト、マイク・ウィルソン氏によれば、米マクロデータの改善トレンドが今後も景気モメンタムに連動する銘柄を支援する見込みだ。
「経済サプライズ指数のさらなる安定化は、利回り上昇においても質の高い景気循環株を下支えするだろう」と同氏のチームはリポートに記した。
債券利回りが最近上昇しているのは成長加速の可能性を織り込んでいるためであり、これは景気循環株には通常プラスだとリポートは指摘した。
個別銘柄のニュースとしては、B.ライリー・ファイナンシャルがグレート・アメリカン・ホールディングス事業の過半数株式を、オークツリー・キャピタル・マネジメントが運用するファンドに売却することに同意した。アクティビスト(物言う投資家)として知られるエリオット・インベストメント・マネジメントは、サウスウエスト航空に対し、臨時株主総会開催を要求。2017年以来となる委任状争奪戦を正式に開始した。
米国債
現物取引はコロンブスデーで休場。15日に再開される。午前の取引で先物は欧州金利につられて小幅安となった。
外為
外国為替市場でドルは主要10通貨すべてに対して上昇し、対円では150円に迫る場面も見られた。週末に発表された中国の景気刺激策を見極めながら、連邦準備制度理事会(FRB)当局者の発言に注目する展開だった。
| 為替 | 直近値 | 前営業日比 | 変化率 |
|---|---|---|---|
| ブルームバーグ・ドル指数 | 1246.84 | 4.04 | 0.33% |
| ドル/円 | ¥149.72 | ¥0.59 | 0.40% |
| ユーロ/ドル | $1.0907 | -$0.0030 | -0.27% |
| 米東部時間 | 16時45分 |
ドル・円は一時0.6%高の149円98銭を付けた。150円を抜ければ8月1日以来となる。
市場は「連邦公開市場委員会(FOMC)の利下げペースだけでなく、日本銀行の政策行動も理解しようとしている」とラボバンクの外国為替戦略責任者、ジェーン・フォーリー氏(ロンドン在勤)は指摘する。「日本経済の今後は今もかなり不透明だ。この数週間の政治はその不透明感に輪をかけただけだ」と述べた。
関連記事:日銀は政府の子会社ではない、独自の判断ある-石破首相 (1)
主要10通貨に対するドルの動きを示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は一時約0.4%上昇。スイス・フランとノルウェー・クローネが特に対ドルで下げた。
中国が発表した不動産セクターを中心とする景気対策は、強力な財政出動を伴わなかった。
米国債市場の現物取引が休場のため、現物およびオプションの外為市場は薄い商いだった。
ウォラー連邦準備制度理事会(FRB)理事は「中立姿勢に向けて慎重なペースでの政策進行が可能だ」と述べた。これを受けてドルは上昇幅を縮小した。
ミネアポリス連銀のカシュカリ総裁はこれより先、向こう数四半期においては「小幅な追加利下げ」が適切になる可能性が高そうだと述べていた。
原油
ニューヨーク原油先物相場は下落。12日に行われた中国財政省の会見では、世界最大の原油輸入国である同国の消費押し上げに向けた具体的な刺激策が打ち出されなかった。
財政省は、不動産セクターを対象に新たな支援策を講じる方針を示し、景気を下支えするため政府借り入れの拡大も示唆。ただ、市場が予想していた具体的な規模については言明しなかった。また14日発表された中国の9月の輸出は予想を大きく下回る伸びにとどまった。減速する中国経済にあって輸出の回復はこれまで明るい材料だったが、ブレーキがかかった。
BOKファイナンシャル・セキュリティーズのシニアバイスプレジデント、デニス・キスラー氏は「中国当局から新たな刺激策に関する具体的な内容が示されなかったことで、原油需要にはさらなる打撃となった」と指摘した。

出所:ICE、NYMEX
さらに、石油輸出国機構(OPEC)が石油需要の増加見通しを下方修正したことも相場の重しとなった。
ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のウェスト・テキサス・インターミディエート(WTI)先物11月限は前営業日比1.73ドル(2.3%)安の1バレル=73.83ドルで終了。ロンドンICEの北海ブレント12月限は1.58ドル(2%)下落し77.46ドルで引けた。
金
ニューヨーク金先物相場は下落。米金融当局の利下げ見通しを巡っては不透明感が強まっている。
10月初め以降、米連邦公開市場委員会(FOMC)の次回11月会合での利下げへの期待は後退している。金利低下は、利子の付かない金にとって強気材料と捉えられることが多い。
ニューヨーク商品取引所(COMEX)の金先物12月限は10.70ドル(0.4%)安の1オンス=2665.60ドルで取引を終えた。
原題:Stocks Rise as Earnings Set to Kick Into High Gear: Markets Wrap(抜粋)
Dollar Climbs Amid Fedspeak, China Stimulus News: Inside G-10(抜粋)
Treasury Futures Drift Lower, Following Losses in European Rate(抜粋)
Oil Falls on China Demand Woes While Mideast Tensions Loom(抜粋)
Gold Swings as Traders Await Fed’s Decision on Interest Rates(抜粋)
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