日本株5日続落、金利上昇を警戒-電機や自動車に売り、大型銘柄安い
佐野日出之更新日時
10日の東京株式相場は続落。TOPIX、日経平均が5営業日連続で下落したのはともに2022年12月21日以来。米国で7日発表の雇用統計を受けた金利上昇を警戒した売りが優勢になった。割高感の増すバリュエーションの高いグロース(成長)銘柄が安く、電機や精密機器、機械株が軟調だった。
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外国為替相場は7日の海外市場でドル安・円高になった流れを引き継ぎ、1ドル=142円台で推移したため、自動車など輸出関連株の下げも目立った。日経平均株価は6月27日の取引時間中に付けた安値3万2300円台を割り込み、市場ではピークアウト感がいったん強まるとの見方もあった。
調整相場の色合いが濃くなる中で、今年の上げ相場のけん引役だった大型株を中心に売りが出た。時価総額の上位銘柄で構成するTOPIXコア30指数は0.8%安と下げが大きい。一方、小型株を反映するTOPIXスモール指数は0.1%高と小幅ながら上昇した。

市場関係者の見方
リブラ・インベストメンツの佐久間康郎社長
- 米国で長期金利が想定以上に上昇し、株式相場が崩れる形になっている
- 日米ともに相場が強かったため、上がり過ぎた反動が出やすい
- 日経平均のチャートは「ダブルトップ(2つの山)」という形状になり、3万1000円くらいまでの下げがあり得る
- 円相場は144円台近辺で安値のピークを付けた印象で、株式市場も潮目が変わりしばらく調整局面に入るだろう
みずほ証券の倉持靖彦マーケットストラテジスト
- 銀行株の上昇は国内の長期金利が多少上昇していることが背景で、日銀が今月にも政策変更をするのではないかとの思惑があるようだ
- チャート分析で、TOPIXは6月27日の安値を意識する値動き
- ダブルトップのネックライン付近での値動きで、同安値水準を下に抜けると弱気に傾きやすい
東証33業種
| 下落率上位 | 海運、輸送用機器、医薬品、電機 |
| 上昇率上位 | 鉱業、パルプ・紙、小売、建設 |
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- ドル・円相場は1ドル=142円台後半で推移、前営業日の日本株終値時点は143円56銭
- 前営業日の海外市況はこちらをご覧ください
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【市況】東京株式(大引け)=198円安、半導体主力株売られ全体も下値模索続く
日経平均 <日足> 「株探」多機能チャートより
10日の東京株式市場は方向感の見えにくい展開で、日経平均株価は右往左往。朝方取引開始直後は高くなったが、その後は売り優勢に傾き、後場再び戻りに転じる場面はあったものの、引けにかけて売り直された。
大引けの日経平均株価は前営業日比198円69銭安の3万2189円73銭と5日続落。プライム市場の売買高概算は15億1531万株、売買代金概算は3兆6945億円。値上がり銘柄数は932、対して値下がり銘柄数は814、変わらずは89銘柄だった。
きょうの東京市場は先物を絡め不安定な地合いで、日経平均は上下に荒い値動きとなった。前週末の米国株市場では6月の米雇用統計に注目が集まったが、雇用者数の増加幅が市場コンセンサスを下回った一方、平均時給の伸び率は予測を上回り、FRBによる利上げ長期化への懸念からNYダウが3日続落した。これを受けて、東京市場でも主力株中心に買い手控えムードとなった。外国為替市場でドル安・円高が進んだことも輸出株中心に下げを誘発、ETF分配金捻出のための売り圧力も意識され日経平均の下げは一時300円を超えた。更に今週発表される6月の米消費者物価指数(CPI)の結果を待ちたいという思惑も上値を重くした。ただ、時価総額上位の主力大型株中心の下げであり、個別株物色は依然として活発。値上がり銘柄数が900を超え、値下がり銘柄数を上回っている。
個別では、売買代金トップがレーザーテック<6920>、2位がアドバンテスト<6857>、3位がソシオネクスト<6526>と半導体主力株が売買代金上位3傑を独占したが、いずれも売りに押される展開となった。このほかエーザイ<4523>、第一三共<4568>が安く、トヨタ自動車<7203>、キーエンス<6861>、ダイキン工業<6367>なども冴えない。川崎汽船<9107>が売られ、JT<2914>も下落。ライフドリンク カンパニー<2585>、サニーサイドアップグループ<2180>、エスクロー・エージェント・ジャパン<6093>も大幅安。
半面、ソフトバンクグループ<9984>が堅調、三菱商事<8058>もしっかり。良品計画<7453>はストップ高で買い物を残した。ライフコーポレーション<8194>、トレジャー・ファクトリー<3093>が急伸をみせたほか、オンワードホールディングス<8016>も大幅高。リョービ<5851>も物色人気となった。アステリア<3853>の上げ足も目立つ。
出所:MINKABU PRESS