昔話とともに、母がワタシにくれたもの。絵本。

本当のことを言えば、自分が親になるまで、
母がワタシにしてくれたことは思い出しもしませんでした。
息子が1歳の時、本屋で「ちいさなうさこちゃん」を手にし
買って帰った時だって、なんとなく懐かしくて他の本のついでに
レジに持って行っただけ。

息子にせがまれるまま、彼の日向くさい頭に頬寄せて
表紙を開いた時、ああ・・・しってる、と。

「おおきな にわの まんなかに

かわいい いえが ありました。

ふわふわさんに ふわおくさん

2ひきの うさぎが すんでます。」

石井桃子さんの美しい訳も、ブルーナの描くシンプルで鮮やかな絵も。
20年たっても、頭のどこかにしまってあっただけ。
驚きました。
さらに驚いたことに、小さな怪獣のような息子がうさこちゃんを読みだすと
ぴたりと静かになるのです。
何度も、何度も。
「も、いっかい。も、いっかい。ママ、も、いっかい」

この、ちいさな愛くるしいこうさぎには
さらに、すごい力があることを読み聞かせをはじめて知ることになるのですが
それは、また次の機会に・・・・。