故郷を奪われる身になって
震災や原発事故によって故郷を離れざるを得ない人々が多数いる。
被災地の一市民として、失って改めて知る故郷の大切さを実感するこの頃です。
「ふるさとは遠きにありて思うもの・・、帰るところにあるまじや」、という歌が思い出される。
逆説的表現の中に、故郷への深い思いを感じる切ない詩だが、元に戻れない、帰れない故郷を持つ人々の苦悩は図り知れない。
「自分を揺るぎなく持つことが出来れば、どこであろうと故郷になり得ると考えるようになった。その土地を知り、長く住めば 、愛することも出来るようになる」、紛争で故郷を追われたリトアニアの老映画監督の言葉だ。
無理矢理故郷を奪われてこその境地だと思うが、こうして乗り越えざるを得なかった人生を思うと、複雑である。
私たち被災者もこの言葉を受け入れて生きて行かねばならないのだろうか・・