沢山の不協和音に、
耳がちぎれそうになったけど、
私は必死に耐え、
強気の視線を崩さなかった。
人間の形をしていた白い影が
スッと左手を上げると、
周りは一斉に吠えるのを止め、
その白い影は揺らいで
人間の姿が崩れていった。
「…確かに、今更
帰れないと思っていた。
裏切ったのは我らの方だ。
その我らに
神が味方してくれるとは
元々思っていなかった。
それならいっそ、
破壊してしまおうと。
そう考えた。」
〈だけど、それじゃ
何も変わらないの。
神はあなた方に天罰を加え、
この世界を闇に葬り去るでしょう。
宇宙にたった1つ残されていた、
青の世界が、
あなた達の手で
壊されようとしてるのよ。
私も人間の心に語り掛けて、
あなた達の居場所が
これ以上奪われないように
考えてみるから、
あなた達も諦めないで、
負の感情に負けないで、
根を守って、
植物を救ってあげて?〉
白い影たちは
一斉にその場を離れ、
牢屋に閉じ込められていた
人間たちが我に返ったように
立ち上がった。