夢物語。‐私が描いた世界‐ 13 | 言葉、紡ぐ詩

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〈レンくん?〉





ケイが自慢していた

弟のレンは
体さえ弱くなければ
第一線で活躍できる

と語られていた。
彼は、ケイ以上の

頭脳を持ち、
皆から愛される

人気者だった。


私がケイから

紹介されて会った時も、
病気のせいで
体の線も細くて

肌も白かったけど、
その風貌は

どこかケイに似ていて
血は争えないな、

なんて感じていた。


その時は、

照れたような
笑顔の似合う

少年のイメージだった。






〈レンくん?〉





私はそう少年に

語り掛けた。


力を発揮し警備隊を
蹴散らそうとしていた

少年が私を見据え、


「なぜ、人間の味方をする?
お前の内なる力は、

破壊に使っていくべきだ。
この世は人間どもに

支配されてしまった。
力を持った人間どもに

我らは絶滅にまで

追いやられている。
そちらもそうだろう?
この世で魔術を持つ者は

もうお前ひとりじゃないか?
魔女狩りと称して

お前たちの仲間を殺した

人間どもが
この世界を牛耳るのは

間違ってる。」


〈魔女狩り?

私そんなの知らない。
過去の記憶はないの。
魔術を持っている

理由も知らない。〉


「なんだ、

腑抜けの魔法使いか。


…お前なら、

あの炎の男の命も、

あるいは僕の命も

助かる道を知っていると

思ったのに…」


一瞬にして人間の声に戻った、
少年の心の声は弱々しかった。


訳は知らなくても、
私には少年の身体に

寄生した悪が
彼の身体を

蝕んでいるのだと。
そして、

少年を止める事は

私の役目だと。
この子に

炎の男の時のような
酷い苦しみを

味あわせたらいけない。


それに、今のケイに、
この子を捉えろなんて

無茶な事だった。


他人ならいい

という訳ではないが、
唯一の家族を捉えるなんて。


巡り巡ってケイの心に

隙間が出来てしまったら
今度はケイに悪が

取り付くかもしれなかった。


とにかく、私にできる事は、
私に宿る力を使うしか

他なかった。


だから、彼にもまた

永遠の眠りを与えた。


彼の中で魔物が

増殖しないようにと。





ただ、私も人間。
大きな魔法を使うと

体には打撃が大きい。


眠りの魔術を使った後、
私は気を失ってしまった。