『あの日にドライブ』萩原浩
たった一度の失言が元で、エリート銀行マンとしてのキャリアと将来を失った主人公が、日銭稼ぎのつもりで始めたタクシードライバーの仕事。ハンドルを握りながら、過去を振り返りながら、「こんなはずではなかった」毎日が、淡々と過ぎていく。
本の帯には、「人生、今からでも車線変更は可能だろうか。」の文字。
最後まで主人公に共感できなかったのは、今の私にとって、その質問はあまりにも簡単に「Yes」と思えてしまうからだろう。数年前、「チーズはどこへ消えた」を読んだときと、同じ感想。
それでも最後まで読めたのは、「私はこの本の良さをわかるまで苦労や成長をしていないのかもしれない」という恐れや、自分が感じたことの無い感情を持つ人間へのリスペクトなのかも。
editor さんのブログを読んで、そこで紹介された本を読みたくなり、本屋さんに行ったはこれで3回目。お仕事で少しだけご一緒させていただいている方で、とても素敵な文章を書かれる方です。今回の本を読んだ私の感想は、editorさんのそれと、とてもよく似ていると感じました。