メガネレンズの洗浄、衣類に付いたファンデーション落とし | 俳句銀河/岩橋 潤/太宰府から

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洗浄に関する体験を2つ紹介。

 

 

物を洗う方法には色々ある。

 

ただの水洗いだったり、洗剤を使ったり、油性汚れに有機溶媒を使ったり。

 

洗剤には中性・酸性・アルカリ性の違いがあるし、有機溶媒も種類によって効果の強弱の差がある。

 

これら化学物質を使わない方法のひとつが、超音波洗浄。

 

洗浄剤が効きにくい微小な隙間にも超音波が作用して、汚れを剥がし落とす。

 

ただし、汚れを物理的に除去するものなので、染みの色は落ちない。

 

 

1. 超音波洗浄はメガネのプラスチックレンズには不適

 

私は中学以来メガネを使っているが、昔はメガネレンズはガラス製だった。

 

ガラスレンズのメガネとしては最後に使ったメガネを買ってしばらくして、家での洗浄用に超音波洗浄器を買った。

 

今日、アマゾンを見ると、同じものがまだ売られていて、取扱開始は2007年10月24日、現在の売れ筋ランキング18位とロングセラーになっている。

 

 

汗や皮脂汚れがレンズとフレームの隙間や鼻パッドのネジ穴から除去され、綺麗になるのが一目瞭然だった。

 

メガネを綺麗に保とうと、毎月1回この洗浄器で洗っていた。

 

メガネ業界では軽さが追及されるようになり、レンズがガラス製からプラスチック製に変わってきて、私も今使っているメガネの一つ前のものからプラスチックレンズに変えた。

 

ところが、超音波洗浄に数回かけた (月1回ペース) ところで、プラスチックレンズ表面のコーティングに影響が出始めた。

 

洗浄器が原因とは思わなかったので使い続けていると、買ってから1年後には影響がレンズ表面の1/4ほどにまで広がった。

 

メガネ店に相談に行くと、超音波洗浄はプラスチックレンズには使わないように言われた。

 

プラスチックレンズはガラスレンズに比べて硬度が低く、表面に目に見えないちょっとした傷がついただけでも、超音波がその傷に集中的に作用してダメージ (コーティングの剥落) を広げてしまうと。

 

再びメガネを新しくし (今使っているもの)、コーティングに影響しない中性洗剤のスプレー で洗っている。

 

アルカリ性あるいは酸性の洗剤はコーティングに影響するので避け、もしレンズがガラス製の場合はアルカリに弱いので絶対に使ってはいけない。

 

洗う時の水の温度は、水道水そのままか、せいぜい人肌程度で。

 

 

2. 衣類に付いたファンデーション落とし

 

クリーニング店に行く時、母から1着のブラウスを頼まれた。

 

母は体形がずっと変わらず、長年愛着したブラウスだったが、襟元にかなりのファンデーションが付いていた。

 

<母が使っていたファンデーションとプレメーククリーム>

 

ファンデーションにはパウダー (顔料) が使われており、パウダー粒子自体に色素があるため、パウダーが衣類の繊維の中に絡んでしまった状態では、クリーニングに出しても普通の液体染みのようには落ちない。

 

だから、長年着ている間にファンデーションの付着が増えて行ったのだった。

 

クリーニング店に持っていき聞いても、「これは落とせません」 と言われた (真意は、「出来ないことはないが生地を傷めるおそれがあり、補償問題になるので引き受けられない」)。

 

母に 「無理みたい」 と言うと、残念がっていた。

 

そこで、何か方法はないかとインターネットで調べると、マニキュアを落とす除光液やメイクを落とすクレンジングオイルの情報があった。

 

母に 「ブラウスが痛むかもしれないけど、落とせるかも」 と言うと、「やってみて」 と。

 

除光液には強力な脱色作用がある有機溶媒のアセトンが含まれているのもあるから、クレンジングオイルを買った。

 

 

タオルを敷き、ブラウスを置いて、ファンデーションが付いた襟にクレンジングオイルをかけ、上から歯ブラシで叩いた。

 

すると、ファンデーションの色がみるみる落ちて行き、タオルへ移った。

 

繊維に絡んでいたパウダーが、クレンジングオイルに含まれる油性成分と界面活性剤の相乗作用で剥がれ落ちたようだ。

 

ブラウスは痛まなかったし、長年たまったファンデーション汚れがすっかり落ちて、母は喜んだ。