小学生の時、家には YAMAHA の家具調ステレオ SS-70 があった。
自分で初めてレコードを買いに行ったのは小5の時で、テレビの歌番組から流れた歌声に感激した石川さゆりの LP 『能登半島』 (日本コロムビア、1977年)。
両親は、いよいよ私が音楽に興味を持ったかと喜び(?)、何枚かレコードを買ってくれた。
そのうち、「これが特にいいよ」 と薦めたのが、布施明のベスト・アルバム 『傾いた道しるべ』 (キングレコード、1975年) だった。
その LP を、久しぶりに聴きたくなった。
といっても、その LP はもう手元にないし、CD 化もされていない。
中古 LP で良い状態のがないか探すと、古いレコードを英国 Keith Monks 社製バキューム式クリーニングマシンで洗浄して販売しているところがあった。
他所の中古盤よりも価格は高めだが、これならば音質がかなりいいのではと期待し、購入。
到着してすぐに、ナガオカの Stat-Ban 562 で両面を処理した。
予想した通り、素晴らしい状態。
ノイズは非常に少なく、高音が良く伸び、音割れ・震えも皆無。
表題曲の他、「積木の部屋」 「シクラメンのかほり」 「明日に架ける愛」 など、当時好きだった曲を再び聴けた感動を味わった。
あの頃の布施さんは、ギター弾き語りで歌っていて格好良かったなあ (今でもダンディーだが)。