今日は、KTCのデジラチェについて、使い方と機能を少しご説明します。
プリセット式のトルクレンチに関しては以前
トルクレンチの構造と仕組みを紹介します でご紹介していますので、宜しかったら覗いて見て下さい。
発売以来、人気のデジラチェですが、プリセット式やダイヤル式などアナログ式のトルクレンチを使っていると、デジタルというものが信用できないというか?慣れないところもあるでしょうが、使い方も含めて、プリセット式には無い特徴もあるので、その辺りを紹介します。
まずは、電池ですが、ボタン電池を使います。
お店のデモ機は、5年位電池を変えなかったほど、電池はよく持ちます。
スイッチを押す度にリセット、いわゆるゼロ設定されます。
だから、精度はほとんど狂うことが無いのです。
そして、トルクレンチには、基準点というものがあります。
この基準点に力をかけて回すので、中指をここに乗せて、意識を集中して、回します。
デジラチェの表示はピークホールド機能が付いているので、数字が、チカチカ行ったり来たりしません、常に一番強いトルクの数値を表示します。
僕がお客さんによくアピールするのは、このデジラチェ、
緩める方向に使えるということです。
通常のプリセット式は、締める方向にしか使えません。
このデジラチェで緩めると、緩めたときに使った最大のトルク値が分かるのです。
大体ですが、どれくらいのトルクで締まっていたか?が分かるのは、ちょっと嬉しい機能です。
(ロックタイトなどが付いている場合は参考にはなりません)
また、設定トルクをメモリーで5個まで記憶させておけます。
例えば、上の写真の様にメモリー2を呼び出して、回していくと、28Nmに近づいてくると、「ピッ、ピッ、ピッ」という電子音とひかりが点滅して、もうすぐですよ!と教えてくれます。
28Nmを越えると「ピー」という音とランプが点灯して、設定の数値を越えた事を教えてくれます。
プリセット式の様に、頭が「カクッ」となりませんので、「ピー」となったら自分で手を止めます。
このデジラチェの特徴は、プリセット式の様に、設定して使い終わったら、ゼロに戻す必要がないというところ、うっかりさんには嬉しい機能です。
通常デジタル式のトルクレンチは、10万円以上するのが相場ですが、KTCのデジラチェは、2万円台からととってもリーズナブルなのも嬉しいところです。
デジタル式にちょっと拒否反応がある方も、ちょっとチャレンジしてみてはいかがでしょうか?