トルクレンチの構造と仕組みを紹介します! | ★工具屋てっちゃんの工具ブログ!

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トルクレンチ、


安いモノと高いモノの違いがイマイチ分からない・・・

中の構造がどんな風になっているのか、仕組みがイマイチよく分からない・・・


そんな方、多いと思います。


昨日今日と、お店に応援に来てくれたHAZETさんが、そんなトルクレンチのカットモデルを持っていたので、構造と仕組みを、ちょっと紹介しますね!


まずは、全体の写真


★工具屋てっちゃんのこれでいいのだ!

トルクの設定の仕方は、各メーカーによって違いますが、コイルバネ式のタイプは、基本的にスプリングを締め込んで行きます。


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HAZETの場合。


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グリップを押し上げて、

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爪が引っかかったら、グリップを廻して、スプリングを締め込んで、トルク値を設定します。


そして、肝心の設定トルクに達した時に、どのようにして、「カチッ!」って言うのかを説明します。


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真ん中のオレンジ色の部品と赤色の部品の所に注目です!

設定トルクに達していない時は、この様な状態です。

(この部分の構造もメーカーによって違いますが、機構は概ね一緒です)


これで締め込んで行き、設定トルクに達すると・・・


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赤い部品がオレンジ色の部品を押し戻し、「カチッ!」と傾きます。

あの「カチッ!」の音は、この赤い部品が傾いた時の音なのです。


スプリングが緩い状態の時は、スプリングを押し戻す力は、弱くても戻ります。

でも、スプリングを締め込んで行くと、スプリングを押し戻す力は、強くないと戻りません。


このスプリングを押し戻す力の強い弱いが、トルク値になるわけです。


よく、トルクレンチを使い終わったら、トルク値を、一番低い数値に戻しましょうというのは、ず~っとスプリングを締めこんだままだと、常に、スプリングを圧縮している状態で、負荷が掛かりぱなしです。

だから、低いトルク値を測ろうと、スプリングを緩めても、元の状態に戻らず、トルク値の低い時の精度がしっかり出なくなるからです。


また、トルクレンチの高い安いは、このスプリングの品質の良い悪いによるところも大きいのです。