先日タクシーに乗った時の話ですが、
ドライバーさんと雑談を交わす中、
「今日はこの車の最後でしてね。
明日から新車に乗り換えるんです」
と言うので気になって、
「新しい車に換わるのは嬉しいことじゃないですか」
と尋ねたところ、
「実はこの車は五十万キロも走ってくれて、
どんな時も一緒に過ごした友人です。
別れが名残惜しくて....複雑なんです」
と言うのですね。
確かに自分にも長く愛用し、
共に苦労を乗り越えてきた物が
身近にあったなぁと思うと、
そのドライバーさんの気持ちも手に取るように分かりましたし、
その一言でハッと目覚めた思いでした。
そんな身近な物も、有るのが当たり前で
感謝の念を疎かにしていたのではないか?
そんなふうに思ったのですね。
これは、物だけに限らず人もそうです。
有ることが当たり前、
そばにいることが当たり前、
そんなふうに思って、感謝することを忘れてしまう。
そして、自分のそばから居なくなって
はじめてその存在が愛おしく思えるもの。
身近な物にも、身近な人にも
感謝の念を忘れてはいけませんね。