近年は異常気象の影響なのか、
予測不能な局地的な大雨が降ったりします。
これを「ゲリラ豪雨」と呼びますが、
以前はこんな呼び名は無かったですよね。
これに限らず、日本人は昔から
雨や風の自然現象に
季節の移ろいを繊細に感じ取って、
様々な名前を付けてきました。
例えば、青葉に降り注ぐ恵みの雨を
「翠雨(すいう)」、
日照り続きの後に降る喜びの雨を
「喜雨(きう)」、
草木を潤す、しとしととした雨を
「甘雨(かんう)」などと表します。
また、特定の日に降る雨まで
名前があります。
七夕の前日に降る雨を、
「洗車雨(せんしゃう)」と呼びます。
これは、彦星が織姫に会う時に乗る
牛車を洗う雨のこと。
七夕の日に降る雨は、
彦星と織姫が流す涙という意味で
「催涙雨(さいるいう)」と呼ぶそうです。
昔の人は、その時々に降る雨に
名前を付けて、四季の風情を感じ取り、
自然に感謝してきたのですね。
時には、先人の生き方を
見習いたいものです。
雨だからといって、
心を曇らせることなく、
恵みの雨と捉え、感謝しましょう。