お釈迦様の教えには、現代でも通づる大切な教えが多くあります。
昔、お釈迦様の弟子に、チューラバンタカという人がおりました。
物覚えが悪く、自信を無くした彼は、
お釈迦様にこう告げました。
「私は愚か者で、みんなの邪魔になるので、修行を止めて出ていきます」
するとお釈迦様はこう諭しました。
「自分が愚かだと気付いている人は愚かではない。
賢いと思いあがっている人が愚かなのだよ」
そして掃除好きだった彼に、徹底的に掃除することを教えました。
その後、彼は何年も何年も箒をもってひたすら掃除を行いました。
すると、周りの弟子たちが一つのことに
打ち込む姿に尊敬の念を持つようになったのです。
彼も「塵や垢とは、執着の心なのだ」と、
悟りを開くに至ったのでした。
この話は、当たり前のことや小さなことでも、
一つのことを徹底的に、ひたむきに続けることで
道が開けることを教えてくれます。
目標を掲げても、なかなか行動に移せない人は
まずは小さな一歩を踏み出し、
それを継続してみてはどうでしょうか。
そんな小さな一歩が「道が開ける」ことにも繋がるのです。