人間、成功してしまうと
気が緩んでしまいがちです。
自分らしい成幸を目指して、
日々集中しながら努力している時は
緊張感を持続しているからよいのですが、
一旦成功してしまうと、
どうしても気が緩みがち。
剣道など武道の世界には、「残心」という
言葉があります。
これは、技を決めた後でも、
少しも油断せずに、
いかなる変化にも直ちに応じられるよう、
緊張感を持続する心構えのことです。
茶道の心構えでは、
「茶道具から手を放す時は、
愛しい人と別れる時のような余韻を持たせよ」と、
美しい所作を通して「残心」が説かれます。
また茶道では、
おもてなしをした相手が退出した後に
急いで道具を片付け始めたりせず、
お客様が見えなくなるまで、
ずっと見送るのが茶道の心構えだ
といいます。
武道も茶道も仕事も人生も
みな同じですね。
一仕事終えて、やれやれと気を緩め過ぎるのではなく、
完全に終わるまで緊張感を持続させることが大切です。
人生においても、
気を緩めすぎないことが「残心」なのですね。