男は静岡県静岡市に生まれる。
母が病弱だったため、小学生の頃から台所に立つ機会が多く、
食事を作り食べてから学校へ通うことも多かった。
時々、作った料理を母から褒められた。
そんな生活から料理を作ることが好きになり、将来コックになることを夢見た。
母にそのことを話すとこう言われた。
「コックになるのなら日本で5本指に入るぐらいの職人になりなさい」
男は母との約束を胸に、高校卒業後、
都内の有名な洋食店へ就職する。
その後、ホテルでコックとして修行。
28歳で独立し、小さな洋食屋を始める。
8年後、ステーキハウスを4店舗にまで増やすも、
休みなく働いた妻が疲労で死去。
まだ40代で二人の子供を残し、逝ってしまった。
彼女の最期は痩せ細っていた。
訪れた葬儀社の担当者が妻の身体を
軽々と抱きかかえたのを見て、
男は妻の亡骸にすがり男泣きをしたという。
それ以来、元気を失くし、
店舗の売り上げも徐々に下がっていき、赤字へ転落。
自己資金も底をつき、
ついには妻の生命保険も充てていた。
倒産の危機に直面して、ようやく目がさめる。
「自分が変わらなければならないんだ」
それから、一念発起。
低価格ステーキ「ペッパーランチ」を
フランチャイズとして全国展開。
東京証券取引所マザーズに上場を果たし、
海外展開も果たす。
彼の名前は一瀬邦夫。
株式会社ペッパーサービスの代表取締役CEO。
近年、彼は新たなステーキハウス・チェーン店を始めている。
その店を紹介する前に、もしあなたが彼の立場だったら
どのように出店計画を立てるか考えてみよう。
→ステーキハウスは着席にすべきか立ち食いスタイルか?
→格安ステーキハウスを出店する場合、
学生街に出すべきか、それとも銀座のど真ん中か?
→最初の海外出店を計画する場合、
舌の肥えた競合ひしめく国や街に出すべきか?
こう聞かれたらほとんどのプロのマーケッターでもこう答えるだろう。
「低価格のステーキハウスなら、
競合他社の少ない地域でニーズの高い学生街に出すべきだろう。
もちろん、ナイフ・フォークを使って食べるステーキを
せわしなく立って食べさせるなんて考えられない。」
彼の判断は全く逆だった。
高級なステーキを立食で食べさせる。
一号店は、最も立ち食いとは程遠い街、銀座にオープン。
海外の初出店は米国。
しかも最もステーキ店の激戦区で知られるニューヨークを選択。
こうして高級牛肉を格安で食べさせる店、
「いきなりステーキ」をオープンさせた。
どの判断をとっても
思考が成幸脳になっているとしか思えない。
成幸脳、すなわち“コインの裏側”を見る力。
そして、本質を見極める力。
あなたは既に成幸脳を手に入れられていますか?
「6+2の成幸脳習慣」を続けられていれば
あなたにも可能です。
-----
「6+2の成幸脳習慣」を手に入れる方法はこちら