夏の風物詩といえば花火ですね。
花火も、線香花火から打ち上げ花火まで、大小バラエティーに富んでいます。
皆さんも一度は手にしたことがある線香花火ですが、
火がついてから落ちるまでの間に、その様子が4回変わるのをご存知でしたか?
最初に、チロチロと膨らんで燃える様が「牡丹」。
その次にパチパチと勢いよく音が鳴る「松葉」。
だんだん火足が下がるのが「柳」で、
最後に細い火花が一本また一本と消えていくのが「散り菊」と呼ぶそうです。
そして最後に4つの現象を経て、小さな玉になった火がポトンと落ちる。
実はこれ、人間の人生を表しているそうです。
この世に生を享け、すくすく育っていく様が「牡丹」。
「松葉」は、青春時代から働き盛りの時期。
人間的にも円熟味を増して「柳」となり、
最後に衰えて火が消えるというわけです。
この線香花火の火薬の量は、わずか0.07グラムだそうで、
耳かき二杯程度だそうですが、その精緻な技術もさることながら、
そこに人生をなぞられるあたりは、日本的な感性を感じます。
子供の頃、線香花火をそんな目で見たことは無いと思いますが、
今度手にすることがあれば、そんな深い意味をしみじみと感じながら愉しんでみませんか?