僕の田舎青森には、甘納豆で炊いた甘い赤飯があり、子供の頃、僕はそれが大好物だった。

 

そして新婚時に、この事を嫁さんの実家で話したら、義妹達から「え~、ありえない」と言われた。

 

独身の頃、行きつけの居酒屋にあった「じゃがバターの塩辛のせ」が大好物だった。

 

そして新婚時に、この事を嫁さんの実家で話したら、義妹達から「え~、ありえない」と言われた。

 

どちらも「美味しいから一度試してみて」と言ってはみたが、義妹達は「私はいい」と、頑なにそれを受け付けなかった。

 

同じ頃に嫁さんの実家で、トンカツソースを掛けた冷やしトマトを出されたことがあった。

 

内心「え~、ありえない」と思ったが、義妹達に「試して」と言った手前もあり、とりあえず口に運ぶも、正直美味しくはなかった。

 

でも慣れというのは不思議なもので、何度か食べるうちに、徐々にそれが美味しいと思えてきた。

 

この冷やしトマトを切っ掛けに、それ以降、僕は「え~」と思う物を出されても、まずは口に運んでみる様にしている。

 

そして先日、嫁さんの母親が「娘の大好物だから」と、たけのこの皮で梅干を包んだ物を持って来た。

 

 

中は種を取り除いた梅干しが入っているだけの、いたってシンプルな食べ物だ。(叩いてペースト状にしたりもするらしい)

 

撮影の為に中を開けたが、実際は皮に包まれたまま、三角の先っぽからチューチュー吸うと、梅に染み込んだ竹の香りと甘味を感じられて美味いらしいのよ。


「食べてみない?」と嫁さんに勧められたが、あまり梅を好まないこともあり、結局は食べなかった。

 

甘い赤飯を受け付けようとしなかった、義妹の気持ちが分かった瞬間だった。

 

そしてこの梅干しの食べ方、都内では下町出身の人達は結構知っていた。(ただし下町発祥なのかは分からないが…)

 

ご飯にマヨネーズを掛けるのを「ありえない」という声もあった昭和と違い、今はツナマヨのおにぎりが人気だったり、食べ方も多様化する時代に変わったが、昔からある知らない食べ方も、まだまだ沢山あるんだね。

 

最初は「えっ」と思った冷やしトマトのソース掛けじゃあないけど、何でも試してみるのは「あり」かもしれない。

 

因みに義妹達は今、否定していたあの頃を忘れた様に、二人とも好んで「じゃがバターの塩辛のせ」を食べている。

 

なので僕も一度、梅干しのたけのこ包みを試してみるかな。