■福島はあなたが考えているよりずっと悪い
http://english.aljazeera.net/indepth/features/2011/06/201161664828302638.html
原子力業界で上級副社長を務めていたアーノルド・ガンダーセン氏は、「福島は人類史上最大の業界惨事だ」とアルジャジーラに語った。
独立系の科学者たちは、日本国内で放射線量の多い「ホットスポット」各所を調査してきたが、当惑するような結果が出ている。
ガンダーセン氏は次のように語った。「20の炉心がむき出しになり、燃料プールにも燃料棒があるため、チェルノブイリの20倍の放射線が放出される可能性がある」
「私が見ているデータでは、チェルノブイリの時よりも離れた場所でホットスポットが見つかっている。その多くで検出された放射線量は、チェルノブイリで無人地帯(ノーマンズランド)とされる要因になった線量と同じだった」
「原発から60~70km離れた地域で、数平方kmにわたってホットスポットが見つかっている。全てを浄化することはできない。チェルノブイリの事故から30年経っても、ドイツではいまだに汚染されたイノシシがいる」
原子力災害対策本部は今月初め、ようやく福島原発の1~3号機がメルトダウンしていたことを認めた。
東京電力は、チェルノブイリより多くの放射性物質が放出された恐れがあると発表した。これにより史上最悪の原発事故になった。
その一方で、放射性廃棄物に関する政府顧問は、原発周辺の約966平方キロメートル(マンハッタンのおよそ17倍の地域)が現在、居住不可能と見られるという報告を行った。
アメリカでは、福島のメルトダウンの後、北西の都市で乳児死亡率が35%急上昇したと医者が発表した。
ガンダーセン氏は、発表されている以上に放射性物質は放出していると指摘する。
「放出した放射線量の予測値は修正されているが、ニュースではそれについて特に報道していない」とガンダーセン氏は語った。「新しい予測値から、事故後80日経って公表した放出予測量より、2.3倍多い値を事故後1週間以内に出していたことが分かる」
同氏によると、むき出しの原子炉や炉心から何ミクロンものセシウム、ストロンチウム、プルトニウム同位体が放出され続けているという。こういった物質は「ホットパーティクル」と呼ばれている。
「日本のいたるところで、東京でさえも、ホットパーティクルを検出している」とガンダーセン氏は指摘。「科学者はあちこちでこういった物質を発見している。ここ90日間にわたってホットパーティクルは降り注ぎ、高濃度で蓄積している。多くの人は車のエンジン用エアフィルターにこういった物質を取り込んでいる」
汚染されたエアフィルターは福島県や東京都では一般的になっており、ガンダーセン氏によると、アメリカのシアトルでもより広範な地域で、汚染されたエアフィルターが見つかっているという。
ホットパーティクルによって、いつかガンを発症する可能性がある。
ガンダーセン氏は次のように説明している。「こういった物質は肺や消化管にこびり付き、常に器官を刺激する。タバコを1本吸っても影響はないが、時間とともに影響を与える」
「こういった物質(ホットパーティクル)によってガンを発症する可能性があるが、ガイガーカウンターで測ることはできない。アメリカ西海岸北部でも、明らかに影響を受けている人たちがいる。4月にかなり大きな影響を受けたのだ」
「1~3号機の底部には放射性廃棄物がある。溶融した炉心で、プルトニウムが含まれており、何十万年もかけて環境から取り除かなければならない。何らかの方法で、ロボットで、そこに入り、それを容器に入れ、永遠に格納しておかなければならないが、その技術は存在しない。床から溶融炉心を拾い上げる方法を誰も知らない。現在それらを床から拾い上げる解決策はまったく無い」
「今から10年か15年で廃炉にするとして、その間にも、水を汚染してしまう。既に許容限界の250倍のストロンチウムが福島の地下水面で検出されている。汚染された地下水面は浄化するのが非常に難しい。福島周辺の帯水層は、これから先長い間ずっと汚染されるだろうと私は思う」
http://english.aljazeera.net/indepth/features/2011/06/201161664828302638.html
原子力業界で上級副社長を務めていたアーノルド・ガンダーセン氏は、「福島は人類史上最大の業界惨事だ」とアルジャジーラに語った。
独立系の科学者たちは、日本国内で放射線量の多い「ホットスポット」各所を調査してきたが、当惑するような結果が出ている。
ガンダーセン氏は次のように語った。「20の炉心がむき出しになり、燃料プールにも燃料棒があるため、チェルノブイリの20倍の放射線が放出される可能性がある」
「私が見ているデータでは、チェルノブイリの時よりも離れた場所でホットスポットが見つかっている。その多くで検出された放射線量は、チェルノブイリで無人地帯(ノーマンズランド)とされる要因になった線量と同じだった」
「原発から60~70km離れた地域で、数平方kmにわたってホットスポットが見つかっている。全てを浄化することはできない。チェルノブイリの事故から30年経っても、ドイツではいまだに汚染されたイノシシがいる」
原子力災害対策本部は今月初め、ようやく福島原発の1~3号機がメルトダウンしていたことを認めた。
東京電力は、チェルノブイリより多くの放射性物質が放出された恐れがあると発表した。これにより史上最悪の原発事故になった。
その一方で、放射性廃棄物に関する政府顧問は、原発周辺の約966平方キロメートル(マンハッタンのおよそ17倍の地域)が現在、居住不可能と見られるという報告を行った。
アメリカでは、福島のメルトダウンの後、北西の都市で乳児死亡率が35%急上昇したと医者が発表した。
ガンダーセン氏は、発表されている以上に放射性物質は放出していると指摘する。
「放出した放射線量の予測値は修正されているが、ニュースではそれについて特に報道していない」とガンダーセン氏は語った。「新しい予測値から、事故後80日経って公表した放出予測量より、2.3倍多い値を事故後1週間以内に出していたことが分かる」
同氏によると、むき出しの原子炉や炉心から何ミクロンものセシウム、ストロンチウム、プルトニウム同位体が放出され続けているという。こういった物質は「ホットパーティクル」と呼ばれている。
「日本のいたるところで、東京でさえも、ホットパーティクルを検出している」とガンダーセン氏は指摘。「科学者はあちこちでこういった物質を発見している。ここ90日間にわたってホットパーティクルは降り注ぎ、高濃度で蓄積している。多くの人は車のエンジン用エアフィルターにこういった物質を取り込んでいる」
汚染されたエアフィルターは福島県や東京都では一般的になっており、ガンダーセン氏によると、アメリカのシアトルでもより広範な地域で、汚染されたエアフィルターが見つかっているという。
ホットパーティクルによって、いつかガンを発症する可能性がある。
ガンダーセン氏は次のように説明している。「こういった物質は肺や消化管にこびり付き、常に器官を刺激する。タバコを1本吸っても影響はないが、時間とともに影響を与える」
「こういった物質(ホットパーティクル)によってガンを発症する可能性があるが、ガイガーカウンターで測ることはできない。アメリカ西海岸北部でも、明らかに影響を受けている人たちがいる。4月にかなり大きな影響を受けたのだ」
「1~3号機の底部には放射性廃棄物がある。溶融した炉心で、プルトニウムが含まれており、何十万年もかけて環境から取り除かなければならない。何らかの方法で、ロボットで、そこに入り、それを容器に入れ、永遠に格納しておかなければならないが、その技術は存在しない。床から溶融炉心を拾い上げる方法を誰も知らない。現在それらを床から拾い上げる解決策はまったく無い」
「今から10年か15年で廃炉にするとして、その間にも、水を汚染してしまう。既に許容限界の250倍のストロンチウムが福島の地下水面で検出されている。汚染された地下水面は浄化するのが非常に難しい。福島周辺の帯水層は、これから先長い間ずっと汚染されるだろうと私は思う」