他人に言われて揺らぐような決意ならいらない! -2ページ目

戸矢 理衣奈著『エルメス』

エルメス (新潮新書)/戸矢 理衣奈

¥714
Amazon.co.jp


1世紀以上の伝統と現代性を併せ持ち、世界的にビジネスを展開し、
高額でありながらも高収益をあげている、HERMES。

本書では、一般的なブランド戦略に馴染まないエルメスの「職人力」「文化力」
に依拠した世界規模のビジネスをデザインの背景やネーミングなど
「見えない部分」に注目して紹介しています。

なぜ、日本人はHERMESに群がるのか。
なぜ、HERMESブランドが現在まで成長し続けているのか。
読んでみて、HERMESの歩みや日本との関わり、そして品質を第一に展開する企業
の存在を知ることができました。

■紹介フレーズ
▼「エルメスはブランドではない。マーケティングも行っていない。エルメスは職人の
  手仕事によって最高級の品物を作っているだけ」と本社担当者は語る。
▼1990年代から、世界各地に残されている職人技術を発見し、保護するプロジェクトを
 行っている。トゥアレグ族の銀細工、エクアドルのパナマ編みなど。
▼何にでもあわせやすいシンプルな実用品を追求する「用」の美と簡素性を強調する
禅の文化は共通点を持つ。また、日本の着物や茶道、華道といった文化にある
作り手や家元の「銘」の価値が欧米のブランド品の「銘」と結びつくところがある。


■著者プロフィール
戸矢理衣奈(とや りいな)
1973年生まれ。
東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得退学。
独立行政法人経済産業研究所リサーチアソシエイト、
フェリス女学院大学、お茶の水女子大学非常勤講師を務めた後、
株式会社IRIS代表取締役就任。
著書に『下着の誕生』がある。

ドラマ『結婚できない男』

結婚できない男 DVD-BOX/阿部寛,夏川結衣,国仲涼子

¥23,940
Amazon.co.jp



阿部寛の天然でコミカルな演技と、独身貴族の魅力が詰まった作品。

「結婚できない」というより「結婚しない」という感じで、
建築の世界で独立して、高級マンションに住み、毎日高級料理を食べる生活。
人とは極力関係を持たず、自分のことだけを考える生活。
けれど、どこにも寂しさを見せず、人生を満喫してるような様相を見せている。
それとは対極的に、人との仲を大切にし、どう見られるか?だけを気にしている女性
も登場し、真逆の価値観を示しているのも面白い。

個人的に、阿部さんの独特な世界が面白くて、何度も繰り返し見てました。
仕事に対する情熱、花火やお好み焼きといった世の人が知らないようなことでも
極める根気強さ、人として素晴らしいなぁ、と思える場面が何度もある作品です。

映画『蟹工船』

蟹工船 [DVD]/松田龍平,西島秀俊,高良健吾

¥4,935
Amazon.co.jp


明治時代の日本の繁栄を支える人々の姿を蟹工船という船の中で表している。
船員は番号を背負い与えられた単純な仕事をただこなすだけ。
彼らを船の持ち主である社員が王様気取りで扱っていく。
船員は逆らうことなく、互いに傷を舐め合って仲間意識を持っているだけ。
現状を後悔し、将来を幻想する日々。
一生抜け出せない低生活。資本主義の犠牲となったともいえる。

「この世に平等はない。
生まれた時から決まっているんだよ」
それで自ら命を絶とうとする人が、現在でも自殺者3万人を超える
今の日本にもあてはまる。

上にいる人が下の人を酷使しているとも見てとれるが、
下の人も実行しないのもこの作品から感じられました。
ストライキをしようと思っても、リーダーが倒れるとたちまち昔のように
下を向いて従うだけの日々に戻る。
先頭に立つことも、リスクを取ることもしなければ、“蟹工船”という地獄で
生きてきゃいけないことを感じることができました。

映画『いのちの食べ方』

いのちの食べかた [DVD]/出演者不明

¥3,990
Amazon.co.jp


普段口にしている食物がどのようにして作られているのかを
生き物の誕生から、工場で加工されるまでを映像化した作品。

ベルトコンベアーに乗せられ、一瞬の内に皮と命を奪われるヒヨコ
四方をコンクリートで囲まれた暗い部屋に何万匹ものアヒルなどが
次々に登場してくる。
次々と映し出される映像には、キレイ事など通用しない世界が広がっています。
大量生産、大量消費の世界。
全てが人間の欲を満たす目的のためにあるのが感じられる。
牛から精子を採取し、出産は帝王切開。機械の中で一瞬で死んでいく動物。

可哀そうなど言ってられない。
スーパーで同じ数の卵が100円と200円で売られていたらどっちを買うだろう?
買う側にとったら、どう作られたのかなど問題ではない。
また、大量に並んでいるのを見ると、あるのが自然のように思えるが、
そこには人間の手が加えられているのを感じられました。

石田衣良著『LAST』

LAST (ラスト) (講談社文庫)/石田 衣良

¥560
Amazon.co.jp


最後の「仕事」
最後の「別れ」
最後の「電話」
次がないからこそ、本気の瞬間が綴られている1冊。

全部で7つの「最後」が描かれた短編集です。
多くがお金が困っての行動となっています。
お金がないからこそ、思いきった行動を取らなくてはならなくなり、
はては命までも…。
あまり見ることのない、最後を迎えざるを得ないストーリーを疑似体験できます。


■著者プロフィール
石田衣良(いしだ いら)
1960年東京生まれ。成蹊大学経済学部卒業。
広告制作会社勤務等を経て、97年『池袋ウエストゲートパーク』
でオール讀賣推理小説新人賞を受賞しデビュー。
03年『4TEEN フォーティーン』で第129回直木賞を受賞。
近刊に『東京DOLL』がある。