小児科医はもっとワクチンについて学ぼう!
母子手帳を拝見させて頂いたら、DPT三種混合、ヒブワクチン、肺炎球菌ワクチンが、1週ごとに接種され、4週をあけて繰返されている、要は同時接種をさけて行われていたのである。何故、そのようにされたのか理由を聞いてみた。そのママは海外帰国者のママ友が多くて、そのママ友は『同時接種が基本だ』と皆さん話されていたので、自分もそのつもりで、頼んだら、かかりつけ医は、小児科専門医だったそうだが、『自分は同時接種が安全だという論文を読んだことがない、死亡例もでたので同時接種は避けたい』と言われたそうで、同時接種を望んだけれどできなかった由である。ある意味、良心的な先生といえるのかもしれない、それならば、行われた方法が安全であるという論文を読み、納得されていたのだろうか?と思った。世の中が、同時接種に流れているから何も学ばずに他人のされることを追従するというのは、形としては同時接種を遂行されていても、無責任である。新しい論文を読むのは、相当の努力が必要である。どんなに努力をしても次々出される論文を全て読むことは不可能である。新しい情報の入手方法も最近は紹介されている。このところ、小児科学の教科書が改版されている、国内では五十嵐隆東京大学教授編の小児科学、ネルソンの教科書も19版がでた、ルドルフの教科書も改版された、そのどれにもワクチンの新しい情報は出ている、雑誌にも特集が組まれている、ネットでも学ぶことはできる、ワクチンを接種しない医師ならば咎められることはないが、単独であっても接種を行っておられるのならば、積極的に学ぶべきである、接種を受ける方には説明ができるように準備を行うべきである。自分が学んだことを正直にお話をされるべきである。同時接種を行う医師が好い医師で、行わない医師が悪という積りはない。ロタウイルスワクチンが任意であれ登場すると、生後6週から始る、ロタウイルスワクチンが2回、三種混合が3回、BCGが1回、ポリオが生ワクチンだと2回、不活化ワクチンになると3回、肺炎球菌ワクチン3回、ヒブワクチン3回でポリオを生ワクチンを選んでも合計14回のワクチン接種が1歳までに必要になる、同時接種をさけて効率よく接種を企画することは極めて困難になる、ワクチンは接種をすることに意義があるおではなく、接種をして効率よく予防することに意義があるのはずである。単独接種か同時接種を選択するのではなく、同時接種を基本にしてワクチン薦められている現実を受け入れて、学ぼうではないですか。