ヤン・チャオ監督の「長江愛の詩」を観た! | とんとん・にっき

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シネマート新宿で、ヤン・チャオ監督の「長江愛の詩」を観てきました。長江は中国の映画では、たびたび取り上げられるテーマではあります。途方もなく壮大な長江を遡る一隻の船が辿る美しい景色に魅了されました。映像が素晴らしい。近年、最も僕の感性にフィットした映像でした。監督・脚本はヤン・チャオ。「長江 愛の詩」は2005年から脚本に着手し、実際に長江で水上生活を送りシナハンも何度も繰り返すなど、製作に10年以上の時間をかけたという。

以下、公式サイトより

アジア最長の全長6300キロを誇る長江は、悠久の歴史、文化、大自然を育み、流域に暮らす庶民に豊かな恵みをもたらしてきた。しかし2009年に世界最大の三峡ダムが完成するなど、中国社会の急速な経済発展に伴い、長江も大きな変貌を遂げつつある。

ヤン・チャオ監督が10年の製作期間を費やして完成させた長編第2作『長江 愛の詩』は、極寒の長江とその周辺で60日間のオールロケを敢行し、息をのむほど壮大にして美しい情景を余すところなくカメラに収めた一大叙事詩である。2016年第66回ベルリン国際映画祭コンペティション部門に出品されるや、世界的に注目を集める撮影監督リー・ピンビンが手がけた映像美が絶賛を博し、見事に銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞。まさにスクリーンで観るべき圧倒的な映画体験を創出した話題作が、ついに日本公開となる。

おんぼろ貨物船、広徳号の若き船長ガオ・チュンが、今は亡き父親が遺した手書きの詩集を発見する。違法の仕事を請け負って上海から長江を遡る旅に出発したガオは、「長江図」と題されたその詩集に導かれるようにして、アン・ルーというミステリアスな女性との恋に落ちていく。彼女とガオの父親の間には、いかなる因果関係があるのか。出会いと別れを繰り返すたびにみずみずしく若返っていくアン・ルーは、はたして何者なのか。やがて三峡ダムを越え、長江の水源への航行を続けるガオが、その神秘的な旅の果てにたどり着いた真実とは……。

本作の最大の見どころは、ガオの旅を通して映し出される驚くべき絶景の数々である。下流の商業都市である上海や南京、中流の三峡ダムを経て、雄大な山々がそびえる上流へと移り変わる旅の幻想的な景色は、比類なき映画的スペクタクルを観る者に体感させる。ホウ・シャオシェン、ウォン・カーウァイといった巨匠とのコラボレーションを積み重ね、『春の雪』(05)では行定勲、『空気人形』(09)では是枝裕和、『ノルウェイの森』(10)ではトラン・アン・ユンと組んだ撮影監督リー・ピンビンの独特の感性が、遺憾なく発揮された大作となった。その得も言われぬ詩情に満ちた映像世界に魅了された観客は、あたかも長江の緩やかな流れに身を委ねる。

ストーリー:
死去した父親の後を継ぎ、小さな貨物船の船長となったガオ・チュン(チン・ハオ)。ある日、ガオは機関室で長江図と題された一冊の詩集を見つけ、そこには彼の父親が20年前の1989年に創作したいくつもの詩が記されていた。上海から長江を遡る旅へ出発したガオは詩集に導かれるようにして、行く先々の街で出逢うアン・ルー(シン・ジーレイ)という名の女と再会を繰り返していく。不思議なことに彼女と再会する場所は、すべて「長江図」にその地名が綴られていた。しかし、三峡ダムを境に彼女が現われなくなったことにガオは気づくのだった…。

以下、シネマトゥデイより

見どころ:長江をさかのぼる貨物船の船長の幻想的な旅を描き、ベルリン国際映画祭銀熊賞(芸術貢献賞)を受賞したラブストーリー。違法な仕事をすることになった青年が、若返っていくミステリアスな女性と幾度も出会う。監督はヤン・チャオ、主演は『スプリング・フィーバー』をはじめとするロウ・イエ監督作品に出演してきたチン・ハオ。撮影を『花様年華(かようねんか)』などのリー・ピンビンが担当している。

あらすじ:小さな貨物船の船長のガオ・チュン(チン・ハオ)は、上海で双眼鏡越しに見た女性(シン・ジーレイ)に心を動かされる。翌日、ガオは亡き父親が20年前に作った手書きの詩集「長江図」を見つける。希少種の魚を長江の上流まで運ぶことになったガオは、上海で見かけた女性アン・ルーと出会い、愛を交わす。







公式サイト:http://www.cyoukou-ainouta.jp

朝日新聞:2月11日