『大江健三郎全小説』全15巻刊行!──入手困難な小説も収録した決定版! | とんとん・にっき

とんとん・にっき

来るもの拒まず去る者追わず、
日々、駄文を重ねております。

朝日新聞:2017年6月10日
ooe1

今朝の新聞に、大江健三郎について、上のような記事が載っていました。そうそう、「大江健三郎全小説」全15巻が刊行されるんですよね。講談社のホームページには、以下のように載っていました。


加藤典洋の「敗者の想像力」を読んだ時に、以下のように書きました。


もちろん、僕の興味は加藤典洋の「大江健三郎論」です。加藤は「あとがき」で、以下のように書いています。

大江健三郎は、私を15歳のときに新しい文学の世界に魅了し、連れ込んだ、かつ最も長い時間、もっとも深く影響を受けた、恩義のある小説家である。


僕も加藤と同様、大江健三郎にはずっと長い間付き従ってきました。詳しくは理解してないにしても、ほとんどの著作を読んできました。従って、前半は飛ばして、まずは第七章 大江健三郎の晩年と、終わりに 「水死」のほうへ―大江健三郎と沖縄、から読み始めました。最晩年の作品「水死」に至るまでの詳細な解説は、貴重なものです。もうこれだけで、僕は十分満足しました。


『大江健三郎全小説』全15巻刊行!

──入手困難な小説も収録した決定版

ooe2

発表以来一度も書籍化されたことのなかった「政治少年死す」を含む入手困難な小説群を収録、さらに詳しい解説を付した全集決定版。

1957年に大学生として瞠目のデビューを果たして以来60年、その革新的なテーマと文体で常に現代日本文学の最前線を走ってきた大江健三郎。 青年の苦悩、政治と性、共生、神なき祈り、魂の救済──ノーベル文学賞作家の文学の全貌を、わかりやすい解説を付して編集した全集決定版!


ooe3

大江健三郎(おおえ・けんざぶろう)

1935年1月、愛媛県喜多郡内子町(旧大瀬村)に生まれる。東京大学フランス文学科卒業。大学在学中の1957年に「奇妙な仕事」で東大五月祭賞を受賞する。同様に在学中の'58年、当時最年少の23歳で「飼育」にて芥川賞、'64年『個人的な体験』で新潮文学賞、'67年『万延元年のフットボール』で谷崎賞、'73年『洪水はわが魂におよび』で野間文芸賞、'83年『「雨の木」(レイン・ツリー)を聴く女たち』で読売文学賞、『新しい人よ眼ざめよ』で大佛賞、'84年「河馬に噛まれる」で川端賞、'90年『人生の親戚』で伊藤整文学賞をそれぞれ受賞。'94年には、「詩的な力によって想像的な世界を創りだした。そこでは人生と神話が渾然一体となり、現代の人間の窮状を描いて読者の心をかき乱すような情景が形作られている」という理由でノーベル文学賞を受賞した。 ほかの長編代表作に『芽むしり仔撃ち』『同時代ゲーム』『懐かしい年への手紙』『燃えあがる緑の木』『取り替え子(チェンジリング)』『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)などがある。


過去の関連記事:

加藤典洋の「敗者の想像力」を読んだ!

大江健三郎の「晩年様式集 イン・レイト・スタイル」を読んだ!

大江健三郎の「水死」を読んだ!
大江健三郎の「﨟たしアナベル・リイ 総毛立ちつ身まかりつ」を読む!

「大江健三郎 作家自身を語る」を読んだ!

大江健三郎の「読む人間」を読んだ!

大江健三郎の「定義集」を読んだ!
大江健三郎三部作 箱入り特装版刊行される!

大江健三郎について