「日本木造遺産 千年の建築を旅する」を読んだ! | とんとん・にっき

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来るもの拒まず去る者追わず、
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「日本木造遺産 千年の建築を旅する」(世界文化社:2014年12月20日初版第1刷発行)は、先日、このブログで「年越しした本」の一冊として取り上げたものです。そこにも書きましたが、この種の本は読むというものではなく、折に触れパラパラと見ている本なのです。本のカバー裏には、以下のようにあります。


こんな木の建築が日本にあったとは!

建築史・藤森照信と写真家・藤塚光政の建築家の最強ユニットが旅した全国の奇想天外な、驚くべき日本の木造建築の数々。全国から選び抜かれた23の建築は、まさに日本が世界に誇る”日本建築遺産”だ。

日本の木の知恵はすごい。

この本は、一度は見ておきたい、日本中の 個性的かつ風変わりな木造建築23か所を訪ね歩いた紀行エッセイで、 日本木造建築のエッセンスを知る 具体的なガイドにもなっているところが凄いところです。ユニークな語り口で知られる藤森輝信と、藤塚光政の撮り下ろした美しく迫力に満ちた写真が見所です。

さて、僕は、ここに取り上げられている23の建築のうち、何カ所訪れたでしょうか?23か所のうちわずかに下記の6か所でした。あまりに少なくて、なんともお恥ずかしい。

・松本城(長野県松本市) 

・臨春閣(神奈川県横浜市)

・投入堂(鳥取県東伯郡)

・蓮華王院三十三間堂(京都府京都市)

・出雲大社 御本堂(島根県出雲市)

・会津さざえ堂(福島県会津若松市)


次のねらい目は、近場で

・菅の船頭小屋(神奈川県川崎市)


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日本木造遺産 目次

まえがき 藤森輝信

01 浄土寺 浄土堂(兵庫県小野市) 重源の柱が生んだ衝撃空間
02 平等院鳳凰堂(京都府宇治市)  洲浜にこの世の極楽浄土を見る

03 錦帯橋(山口県岩国市) 空飛ぶ35メートルのアーチ

04 松本城(長野県松本市) 水面から天を突く天守閣の美学
05 大瀧神社(福井県越前市)  日本の屋根は最後にここに行き着いた
06 奈良井宿・中村邸(長野県塩尻市) 木の国の町家のファサード意識
07 金峯山寺蔵王堂(奈良県吉野郡) 六八本の巨大柱に生命が宿る

08 旧金毘羅大芝居「金丸座」(香川県仲多度郡) 江戸時代の歌舞伎空間を伝える梁の圧巻

09 赤神神社五社堂(秋田県男鹿市) 風説の地の佇む五連の社

10 臨春閣(神奈川県横浜市)  遊びに満ちた数寄屋建築の極み

11 投入堂(鳥取県東伯郡) 自然のエッセンスを見せる額縁

12 屋根付き橋(愛媛県内子町) 屋根のある太鼓橋は何のために?

13 蓮華王院三十三間堂(京都府京都市) 世界最長横長宗教建築の謎 
14 出雲大社 御本堂(島根県出雲市)  太陽に向かって伸びる岩根御柱
15 笠森寺観音堂(千葉市長生郡) 岩山のてっぺんまで登った懸造

16 成巽閣(石川県金沢市) 母の隠居所は華麗優美な書院造

17 会津さざえ堂(福島県会津若松市)  世にも不思議な二重螺旋建築
18 菅の船頭小屋(神奈川県川崎市)  わずか一坪に凝縮された日本建築史
19 富貴寺大堂(大分県豊後高田市) 阿弥陀様にすがる祈りの縦長空間

20 瑠璃光寺 五重塔(島根県出雲市) 世界で一番「樹」に近い塔
21 坪川家住宅(福井県福井市)  入母屋造に漂うのは縄文の気配
22 茶室如庵(愛知県犬山市) 溢れる工夫と情感は有楽の真骨頂

23 厳島神社(広島県廿日市市)  鳥居の向こうは神が住まう寝殿造の神殿
構造学の眼で見た木造遺産23 腰原幹雄

あとがき 藤塚光政

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