東京駅復元工事完成記念展「始発電車を待ちながら」を観た! | とんとん・にっき

東京駅復元工事完成記念展「始発電車を待ちながら」を観た!


2006年以来、6年半にわたった東京駅の復原工事が完成しました。






東京ステーションギャラリーといえば、「国芳暁斎のなんでもこいッ展だィ! 」や「前川國男建築展 」を観たことを思い出します。ふと、ずいぶん昔に観た「鉄道とデザイン」という展覧会を思い出しました。本棚を探したら「図録」が見つかりました。東京ステーションギャラリーが開館して2年目、第8回の展覧会でした。アーカイブスによると、開催されたのは1989年、「JR東日本の呼びかけにより開催された“世界鉄道デザイン会議”」に連動して企画された展覧会」とありました。駅舎・駅環境デザイン、車両デザイン、コミュニケーション・デザイン、等々、鉄道に関するそれまでのさまざまなデザインを集大成したものです。


遅ればせながら、丸の内へ行ったついでに、復原された東京駅を見学しておこうと思い立ち、そのついでに東京ステーションギャラリーで開催されている「始発電車を待ちながら」を観てきました。昨年10月の開館当初は、入館希望者が殺到し、入館時間帯を記載した整理券を配布していたようです。「東京駅復原工事完成記念展」とあり、副題には「東京駅と鉄道をめぐる現代アート9つの物語」とあります。出品作家は、秋山さやか、大洲大作、クワクボリョウタ、柴川敏之、パラモデル、廣瀬通孝、廣村正彰、本城直季、ヤマガミユキヒロの8人です。若い現代アートの作家たちなので、僕はほとんど知らない人ばかりです。


昨年の暮れに放映された、山田五郎が司会を務める「ぶらぶら美術・博物館」という番組で、「始発電車を待ちながら」 が取り上げられていました。番組の案内には「丸の内北口にリニューアルオープンした東京ステーションギャラリーへ。企画展『始発電車を待ちながら』で、東京駅と鉄道にちなんだ現代アート作品を楽しみます」とあります。テレビの映像で捉えられると「現代アート」作品が、特に動的な作品はより分かりやすく映し出されていました。






東京駅復原工事完成記念展

「始発電車を待ちながら」

東京駅と鉄道をめぐる現代アート9つの物語

2012年秋、東京ステーションギャラリーが活動を再開します。本展は、2006年以来、6年半にわたった東京駅の復原工事完成を祝う展覧会として企画されました。9人(組)の作家たちによるアート作品をご覧いただきます。出品されるのは、「東京駅」あるいは「鉄道」という視点から発想された作品です。1914年の開業以来、1世紀にわたって利用されてきた東京駅は、時に歴史的事件の舞台となり、文学作品や美術作品にも多く取り上げられるなど、人々の記憶に深く刻み込まれています。この東京駅をモティーフに作品を制作するのは、秋山さやか、柴川敏之、廣村正彰、本城直季、ヤマガミユキヒロの5人の作家です。鉄道の歴史は、日本の近代化の歴史でもあります。鉄道は、日本という国が明治維新以後、海外との交流を通して成し遂げてきた近代化の象徴と言っても過言ではありません。大洲大作、クワクボリョウタ、パラモデル、廣瀬通孝は、鉄道を発想源にした、あるいは鉄道を使うことから生み出された作品を出品します。創建当時の煉瓦壁を生かした、歴史を感じさせる展示室は、当館の大きな特色のひとつです。独特の雰囲気を持つ空間の中で展開される、個性あふれる作家たちのユニークな作品世界をお楽しみください。


「東京ステーションギャラリー」


「鹿島・東京駅丸の内駅舎保存・復原工事」竣工アルバム


とんとん・にっき-tetu 「鉄道とデザイン」

JR東日本の駅・車両・コミュニケーションデザインと

ブルネル賞

初版発行:1989年10月14日

発行:東日本旅客鉄道(株)

編集・企画:東日本旅客鉄道(株)

    (株)ジェイアール東日本企画

    (株)GK

    (株)GKグラフィックス



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