大江宏設計の「平櫛田中邸(九十八叟院)」を観た! | とんとん・にっき

大江宏設計の「平櫛田中邸(九十八叟院)」を観た!

平櫛田中邸、現在は記念館として使われています。方形の大きな屋根を特徴とする和風建築で、建築家大江宏の設計で、昭和44年田中翁98歳のときに建てられ、別名「九十八叟院(そういん)」とも呼ばれています。「平櫛田中邸」の建物についてずっと考えていたのですが、大江宏設計の「九十八叟院」と聞いて、「ああ、あれか!」と思い出しました。庭側の屋根の反りの画像を見て思い出しました。どういう平面だったのか探しているうちに、山口大学の研究報告に「九十八叟院の内外構成 大江宏建築作品における『うち』の構成手法」という論文があるのを見つけました。下図は九十八叟院の配置図を示しています。西側、南側、東側が道路です。南側は玉川上水です。北側は「平櫛田中彫刻美術館」です。


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「彫刻用原木(クスノキ)」:銘板より

クスノキは色調が複雑で独特の味わいと芳香があり、古くから仏像や面などに使用されていますが、この原木は平櫛田中が百歳になってから彫刻用の原木として用意されたものの一つです。この頃、庭の一角には向こう30年間は創作活動を続けられるだけの原木が乾燥のため寝かせてあり、これで日本画家の横山大観や、地唄舞の武原はんの像などを制作する予定でした。特にはん像は色々な検討が進められていて、代表作「鏡獅子」(国立劇場展観)に匹敵する女人の舞姿を彫りたい意向であったといいます。

樹齢 推定500年

直径 約1.9m

重量 約5.5トン













「小平市平櫛田中彫刻美術館」ホームページ


山口大学工学部研究報告「九十八叟院の内外構成 大江宏建築作品における『うち』の構成手法」


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