イ・ジェハン監督の「サヨナライツカ」を観た！
原作は辻仁成、主演は辻の妻でもある中山美穂、そして監督がイ・ジェハンと聞けば、観ないわけにはいきません。つい先日、原作を文庫本で読みました。いかにも一般受けするようなありふれたラブストーリーです。僕の興味は、原作がどのように映画化されているか、作品の舞台となった喧噪のバンコクの風景、そして主役の2人の25年後がどう描かれているのか、ということでした。まあ、それほど期待して観に行ったわけではありませんが。
結論から言うと、映画も悪くないじゃないか、ということでした。一般的には原作の方がいいことが多いのですが。けっこう長い映画で、それでもかなり省略されてはいるのですが、グイグイと引っ張り、飽きさせません。これは監督の手腕でしょう。やはり見所は中山美穂の七変化、なかなかいい女です。25年後、病身で再会するところは切なく、泣かせます。妻役の石田ゆり子、良妻賢母、まさに適役です。息子が非行に走ったように見せながらのライブシーン、これは原作にはないようですが、なかなかしゃれたエピソードでした。上司の加藤雅也、なかなかいい男で、こういう人好きですね。
以下、とりあえず「シネマトゥデイ」より引用しておきます。
チェック：愛されることがすべてと思っていた女性が、運命的な出会いを経て、愛することが本当の愛だと気付くラブストーリー。『私の頭の中の消しゴム』イ・ジェハン監督がメガホンを取り、監督から熱烈なラブコールを受けた中山美穂が、『東京日和』以来12年ぶりの映画主演作で愛に生きる強く純真な女性を熱演。原作は中山の夫・辻仁成。バンコクで始まった恋が東京、ニューヨークと場所を移し、25年の時を超えて愛へと変わる過程が切ない。
ストーリー：1975年、バンコクの高級ホテルに暮らしている沓子（中山美穂）は、お金に不自由なく、男性から愛される満された日々を送っていた。ある日、沓子はバンコクに赴任してきたエリートビジネスマンの豊（西島秀俊）と出会い、二人はたちまち惹（ひ）かれ合うが、実は豊には東京に残してきた光子（石田ゆり子）という婚約者がいた。
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