エクトール・ギマールの「メトロ駅」
「Pen」という雑誌があります。いつもスポーツジムに通っていて、ストレッチ簡単にして、筋トレを8種類して、ウォーキング30分(時には少しランニングを入れますが)して、そしてバイクを30分こぎます。バイクを30分こぐときには、「Pen」や「FIGARO」をパラパラと見て、「日本経済新聞」をざっと見ます。で、昨日見た「Pen」ですが、特集が「アール・ヌーヴォー」、なぜ今頃なのか、というのは別にして、けっこう面白い。ややタメになります。その初めに次のようにあります。
現代が失った建築美を探して。
今こそ知りたい、アール・ヌーヴォー
19世紀末から20世紀初頭にかけて、
ヨーロッパ全土で革新的な芸術運動が巻き起こった。
フランス語で「新しい芸術」を意味する、
「アール・ヌーヴォー」である。
なかでも建築は、近代都市の様相を
一変させる爆発的なパワーを持っていた。
鉄やガラスといった素材を元に、
自然界からインスパイアされた有機的な曲線を用い、
華麗なる装飾と豊かな物語性を秘めた建築物は、
見る者の無限の想像力をかき立てた。
現代建築が失った魅力を探すべく、
いま残るアール・ヌーヴォー建築を徹底取材。
そこには、21世紀の建築に対する
大いなるヒントが隠されている。
アール・ヌーヴォーの建築を、僕も過去に幾つか見に行きました。そのなかから、パリのメトロの駅を紹介しておきます。1900年から1913年まで、141のメトロの駅が、エクトール・ギマールによってつくられました。そのうち90ほどが現存しています。3種類のタイプがあったようですが、パビリオン・タイプは現存していません。現存しているのは庇型と、庇なしのタイプです。庇型は、元々のものは「ポルト・ドーフィーヌ駅」だけ、アベス駅も庇型ですが、他の駅から移築したものです。
その他、ほとんどは庇なしのタイプです。特徴は、植物を思わせる有機的な形態ですが、材料は当時生産されるようになったばかりの鋳鉄やガラス、セラミック板などで構成されています。以下に「ポルト・ドーフィーヌ駅」と、駅名は失念しましたが、ルーブル美術館のオペラ座側にあるメトロの入口を載せておきます。なお、エクトール・ギマールの最高傑作「カステル・ベランジュ」を、次に紹介したいと思っています。
庇型のメトロの駅入口:ポルト・ドーフィーヌ駅
庇なしのメトロ駅入口
アール・ヌーヴォー