マリナーズの特別補佐官に就任する、という

異例の契約を発表した

イチロー選手の会見が

様々なメディアで報道されていて

話題になっていますよね。

 

正直、私は野球に詳しくないですし、

イチローの選手のファン、というわけでもないです。

昔からとてもストイックなんだろうな、という印象と、

自分に厳しく鍛錬できるからこそ、

様々な新記録を樹立したんだろうな、くらいに

勝手に思っていました。

 

 

でも、今回の会見で

「ああ、やっぱり成功者は

こういう視点をもっているんだな」

と改めて感じたコメントがありました。

 

「自分が今44歳で、アスリートとしてこの先、

どうなっていくかというのを見てみたい。

プレーしていなかったとしても毎日鍛錬を重ねることで

どうなれるのかということ。その興味が大きい」

という主旨の発言です。

 

これこそがメタ視点だな、と思いました。

 

引退をしてもおかしくない年齢の

アスリートなら、当然

体力とパフォーマンスの低下、

いつまで現役続行できるか、という不安、

チームでの自分の立ち位置

などなど、様々な苦悩や感情のアップダウンに

巻き込まれてもおかしくないと思います。

また、事実上の引退、とも報道する

メディアもあったことから

悔しさもあったかもしれません。

 

イチロー選手は個人としてのそういった

葛藤を超えて、

自分自身を実験台にして

一人の人間が野球というスポーツを研究したいと

言っていたことに感動しました。

 

イチロー選手のように世界的な記録を

打ち立てるような立場ではなくても

この姿勢は全ての人の人生に

当てはめることができ、

そうすることで、

恐怖とか、不安とから逃げたいと思ったり、

望み通りの結果を求めるだけの

人生から脱却できるんだと思います。

 

もちろん、目標をもって

人生を進んでいくことは大切で、

達成できれば自分のことを思いきり褒めて

次のステージに進めばいいのですが

悲しいかな、人生はそいういう

輝かしい瞬間だけではありません。

(そういう風にできているとも言えるのですが)

 

そんな時に私たちに力をくれるのは

一旦苦しみから離れて

人生や自分の存在をじっと観察する、という視点。

 

辛い時はなかなか

そんな気持ちになれないかもしれない。

でもだからこそ、常に

イチロー選手のような心の整えかたを

身につける鍛錬をしておく

ということは大切です。

 

誰にでも老いはやってくるし、

未来のことがわからなくて不安になったり、

自分の思った通りの人生にならなくて

苦しい思いをするのは当たり前なのですが

その時に、自分のことをどう捉えられるかで

人生の質が変わってくると思います。

 

感情の波にのまれて

様々な出来事に「幸」と「不幸」

のラベルを勝手に貼ることに

人生の時間の大半を奪われるのか。

(そのこと自体を楽しんでいる、

という人も、実はいます。

本人は無自覚なこともありますが)

 

すべて自分は一つ一つの体験を通して

人生の実験をしているんだ、

と思えるのか。

 

こう考えることで

一つ一つの出来事に余計な

エネルギーを奪われることなく、

そして自分自身を振り回されることなく

自分が人生の主導権を握れるのです。

 

編集者という立場上、

取材で立派な結果を残している

著名なアーティストや女優などに

会う機会がありましたが、

成功している人ほど、

こういう視点を持っている人が

多いことは確かです。

 

 

*写真は2015年 ハワイ・オアフ島にて