10月はたそがれの国〜② 霧の中のジョニー(前編) | pacoの日記

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小さな港町
からの
ひとりごと

 

 

 

10月はたそがれの国ーは私の〈痛い恋〉の回想日記。

 

現在40後半・バツイチ・シンママの私は、

 

恋愛とは遠く離れた、シーーンと静かな場所に心がある。

 

過去に埋もれた痛恋を振り返って検証、学び、

 

そして〈葬り去る〉ためにこれを書く。

 

 

 

 

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昔。

 

私は30代半ば手前で離婚を経験した。

 

そして子供を保育所や親の手を借りれた事もあり、新しい仕事に就いた。

 

 

選んだ仕事は派遣の販売員だ。

 

お金が無く路頭に迷った私がすぐに出来る「得意で、苦にならない仕事」ー

 

フッと頭に浮かんだもの、

 

それが経験値のある「販売」という仕事だった。

 

 

産後鬱、離婚最中鬱、その前からウツ。。

 

人生の各所が〈ウツ・テイスト〉な私(純粋マジメ&脳内幸福物質不足)は、

 

減薬しながらも回復期、本来の自分を取り戻す過程にあった。

 

 

それでも宇宙でたった独りの様な不安と孤独感はずっと

 

影の様に私に付き纏う。

 

そんな中もう一度、

 

他人でもお客様のいる明るい職場に戻れたならばー

 

少しでも生きる自信を取り戻せるかもしれない。

 

そう思ったのが離婚後、新たな仕事として派遣販売員を選んだ理由だ。

 

 

 

別離(離婚)体験→

→自分性質鬱との共存共生

→大事な子育て→オールウェイズ金欠

→久しぶりのお仕事

 

簡単に書くとこんな流れだ。

 

 

全ては、同時進行の勢いで。

 

ザブン〜ザブン!と沢山の波に揉まれる、忙しい日々となった。

 

 

そして、離婚後第2の人生の痛恋歴史はー

 

新しい職場がきっかけとなり幕を開ける。

 

 

 

 

 

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兎に角、仕事!

 

急ぎで登録しに行った派遣会社は大阪にあって、

 

自分で希望するブランドや店舗を選べない会社だった。

 

 

マネージャーがその時分に人材が必要なお店をピックアップし

 

登録済みの派遣社員に紹介してくれるという具合だ。

 

 

そのため私は自分のこれからの年齢も考えると、

 

ミセス系婦人服とかなら、落ち着いて長く働けそう〜ほっこり

 

『もしも年上の先輩販売員にしぼられても、私なら 大丈夫ビックリマーク

 

 

そんな風に派遣先が決まるまでは不安に打ち勝つべくー

 

出来るだけ自分にとってポジティブな想像を膨らませた。

 

 

 

 

 

が、、

 

予想に反して私が戦力として投入されたのは、

 

《ターゲット層10〜20代》若め!イケイケ系の服屋だったグラサン

 

 

 

 

(こっち系をご想像下さい↓)

 

 


 

大阪やのに、渋谷系❓

 

 

店名「なにわ109(仮)」アセアセ

 

 

 

離婚後久方ぶりの仕事場になるこのお店。

 

既に心は(育児疲れで)オバチャンになりかけの私はー

 

そのショーウィンドーの小麦色したマネキンを見て、

 

ドギマギして店の前で失神しそうになった。

 

たいがいの服が肩出し(オフショル)、背中出し、

 

前のVネックなんか胸が見えそうな切れ込み具合だ。

 

 

 

曲がりなりにもデザイナーズブランド全盛期育ちの私。。

 

〈夜霧のハウスマヌカン〉が大活躍していた時代。

 

 

必死にお金を貯めて買ったコム・デ・ギャルソンやヨージ・ヤマモトの服!

 

ヴィヴィアン・ウエストウッドのパンクムーブメント!

 

どんだけ足を取られようが、膝の間は拘束紐で繋がれたチェックのパンツを

 

履きたくてしょうがなかった。

 

それらが走馬灯の様に頭の中をよぎり、

 

私の中にあった妙なプライドを揺さぶった。

 

 

世の中様々な趣味嗜好があるので何が良い!なんて言わないが、

 

このお店は完璧に自分にはミスマッチだと感じたタラー

 

 

 

しかしそんな私も当初は金欠爆発、

 

持ってたデザイナーズブランドは売り払い、

 

産後過ぎてもヨレヨレのマタニティー服をまだ着まわしているという・・。

 

そんな情けないファッション事情だった。

 

 

しかし何はともあれ、

 

子供との生活を確保するためには・・文句垂れてる暇は無い。

 

 

エィッ! 働かなきゃ!

 

そう勇気を出し、店の中に飛び込んだ。

 

当時の服装は、派遣会社の規定で初めての出社には黒スーツでと。

 

 

 

その格好で暗い気持ちになりながらも挨拶した私はー

 

 

店長さん(もち年下)に

 

 

めっちゃ地味な子来たでぇ〜〜〜笑い泣きビックリマーク」と、

 

爆笑された後、

 

温かく 

 

迎え入れられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく。