ユンスンイルにもおれにも一つ大きく共通していたことは、お互いタガが外れたかのように小学生のようなバカをギガ無制限で楽しむことが大好き、ということだ。


大好き?いやいやそうしてる時間がただ楽しかっただけで別に趣味にしていたわけじゃない。


ついつい楽しくて時間忘れてしまっていただけだ。


さて、当時ただの生意気な大学生だったユンスンイル、2025年5月現在は数年前にたった一人で立ち上げた事業がデカくなっておれもよくお邪魔するタワマンのなかなかな部屋をオフィスに構えて人に給料払ってなんか俺からしたら訳のわからない金額を口にしている。


26歳にしておれとは二つ桁の違う金額を動かし大きな事業に没頭している若手経営者だ。


そんなユンスンイルも当時は俺と一緒にアホなことを楽しむ小学生のような青年。いや今も二人で会ってる時は間違えなくバカな話してるんだけど、今は当時とはもちろん年齢も立場も状況も変わっているわけで、お互いいい意味で当時の自分たちが進みたかった未来に足を突っ込んでグリグリ頑張ってんるんだと思う。


ただあのなんの不安もなく底抜けに楽しかっただけの青春の日々はこれからの人生含めても間違えなく生涯の最高な瞬間のトップに君臨し続けていると思うし、おれたちはあの瞬間を共有した仲間としてずっと変わらないと思う。


そしてこの話の中にはまた一人仲間が加わる。




最近学校にやってきた日本人対応窓口の学生マネージャーのセファン。English nameはSeff。


いつも通りユンと校内のカフェでピザでも出前しようか、なんて話してたんだと思う。


留学中なんて年齢とか国に関わらずほんとその場その場で話し始めたら色んな人と小学生みたいにすぐ仲良くなったりするもんだからもうなんの驚きもなかったんだけれど、ホント自然に適当に仲良くなっていく感じ。


あれって不思議だよな、きっと大人がそんな風に自然に子供みたいに仲良くなっていかないのはマインドのせいっていうより出会う場所のせいな気がする。


だって飲み屋とか英会話教室とか職場意外で知り合う大人ってやっぱり子供みたいに自然になよくなる印象あるからな。多分そうだ。


んなことは置いといて、その日もカフェ内にこの前話しかけたセフが。そんでまた誰かといるでもなくまた本持って一人で過ごしてた。


おれはどっちかと言うとそんな空気を醸し出している青年にわざわざ突然一人の時間遮断してまで話しかけるような野暮なことをするタイプでもない。生意気なユンがまたおれに"おい童貞!おい!"みたいなこと言ってる横で普段通り過ごしていただけ。


ユンはそうはいかない。


絶対にそうはいかない。


一人のセフに、"来なよ!今から出前とるから一緒に食べよ!"みたいなノリでセフの空気ガン無視、フルシカトで食事に誘っていた。


いやこんな書き方をしておきながら彼の人懐っこいキャラには当時から感心していてすげーと思ってた。


その貪欲で遠慮のない人へのアプローチって俺マジで皆無で、もし相手が乗り気なら…みたいな考えが主体の俺からしたらホント新しかったというか、まあ。


思い返すとその時のセフは明らかにその勢いに押され負け断りづらくなってしゃーなしに参加してた笑


もう一人はクラスメイトのリエさん。多分ユンとかともどっかで繋がってたとは思うけどなんかリエさんもいたんだよな。大阪の人ですげー話しやすい人だった。


俺に対するあまりにも強いイジリを繰り出すユンとその全てに乗っかっていじる側が一番欲しい反応を欲しいタイミングで返すおれとの高速ラリーが見せ物みたいになっててちょうど面白くなってたころ。


色んなことを話している中でなぜかフィリピン人の女性の話になった。多分おれ発信。


まああんま内容は堂々と言うことでもないので詳しく書かないけれど、単純に海外経験豊富で知り合いも多く物知りなセフから出た言葉がまるで経験ある人の発言みたいになってたところユンがすかさず "え!なんで知ってるの?これ経験あるな!"とツッコミを入れたところからめっちゃ盛り上がった笑


それを全力否定するセフと突っ込むユンと同調するけんみたいな。


そこで少し砕けてそのあと彼がギター弾けるって話になったんだけどそこでもユンが追撃を緩めることなく"え、ケンさんの部屋にギターあるから弾いてよ!今からいこーよ!"とまたグイグイいって。


いやこれホント俺だけがセフと話してたらどっちもあり得ない展開だったけどユン一人いるだけで人とのコミュニケーションもノリも盛り上がりも全然変わるし今考え直してもホントびっくり。


結局イヤイヤだったのに押され負けて俺の部屋来てギターの演奏会することに。


これは仲良くなったあと後日談でセフから聞いたんだけれど、その時点でも彼はまだ壁があったらしくしかも部屋に来るまでは少し嫌だったらしい、笑


恐るべしユンスンイル。


遠慮ないってすごいっすね。


続く。