三 夕 の 歌寂しさは その色としも なかりけり まき立つ山の 秋の夕暮れ (寂連・新古今集) 心なき 身にもあはれは 知られけり しぎ立つ沢の 秋の夕暮れ (西行・同) 見渡せば 花ももみぢも なかりけり 浦のとまやの 秋の夕暮れ (藤原定家・同) ※ 「秋冬」の詩はあまり好まれず、作るのも難しいそうであります。 とにかく「寂しい」。古人はこの閑寂ぶりを好んだようです。 今人は「春夏」のほうを好みがちにあるのでしょうね。