愛知県小牧市・名鉄小牧駅前にある小牧市の再開発ビル「ラピオ」が今、窮地に立たされています。
核テナントにあたる、総合スーパーの平和堂が、今年中に撤退する見通しであることが先頃表明されました。まだ正式に決まってこそ居ないものの、平和堂側も、来年以降の営業継続の目処が立たないと、店内掲示でコメントするほどです。
周辺には、マックスバリュやアピタ小牧店など競合他店も複数存在し、平和堂もその他店との競争に呑まれたのではないか、という見方も出来ますが、この場所では、また違う問題も一因としてあるように感じます。
そもそも、この「ラピオ」という施設ですが、小牧市の再開発の一環として建てられたもので、入居しているテナントは、小牧市から権利を購入しているのです。運営は、小牧市や商工会議所などが出資する第三セクターの小牧都市開発が行っており、施設そのものの主導権は小牧市が握っていると言っても過言ではないのです。
当初のラピオは、核テナントがイトーヨーカ堂で、1~4階までを売り場にしていましたが、業績不振などを理由に2007年9月閉店。その年の11月に、現在の平和堂が出店し、ひとまずは持ち直します。
その後、2008年に入ると、4階に小牧市主導の「子ども図書館」が開館。5階のスポーツセンターに続く、小牧市の公共施設フロアとなりました。
更にその後の2011年には、3階と4階の一部に、家具店「ファニチャードーム」が入居しましたが... その「ファニチャードーム」が昨年、フロアを3階のみに縮小させ、更に昨年末には、ラピオから撤退してしまったのです(ファニチャードーム自体は、小牧市内の別の場所にて再オープン済み)。
「ファニチャードーム」は、平和堂に次ぐ準・核テナントだっただけに、撤退後は3階フロアが閉鎖されたこともあり、大きな空洞化が進んでいました。
準・核テナントの撤退から程なくして、ついに核テナントの平和堂までもが撤退濃厚という状況に。また10年前のイトーヨーカ堂撤退時に逆戻りとなる可能性さえ出てきていますが、その撤退後の跡地(テナント)の行方も、ひとつの問題になっていたりします。
それについては、また追々綴ろうかなと思います。
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