今年の第40回日本アカデミー賞の最優秀作品賞と最優秀監督賞を含み、音楽賞以外の技術部門を総なめにして、最多7冠に輝いた、「シン・ゴジラ」を観ました。

 

 

「エヴァンゲリオン」シリーズの庵野秀明が総監督・脚本、「進撃の巨人」シリーズの樋口真嗣が監督・特技監督を務め、「ゴジラ」国内シリーズとしては約12年ぶりに製作された今作は、現代日本に出現したゴジラが、戦車などからの攻撃をものともせずに暴れる姿を描き、邦画実写作品としては「永遠の0」(2013)以来に興行収入80億円を突破する大ヒットを記録した作品。

 

日本発のゴジラとしては初めてフルCGで作られた特撮、初代「ゴジラ」(54)が持つ「核の恐怖」という主題を継受し、加えて、対怪獣ものという性質が、そこに加わり、不気味に赤く発光するゴジラのビジュアルや、自衛隊の全面協力を得て撮影された迫力あるバトルが繰り広げられていました。

 

今作は、ゴジラ出現の途方もない事態をディスカッションで攻め打つ「組織もの」として描かれていますが、理屈抜きで、面白い作品だと思いました。

 

「ゴジラ」は、間違いなく、日本の宝、そのソフト力は、その存在感は、時代を超越して、不動のものだとあらためて思いました。