台風18号、首都圏を直撃するも、大きな被害がなくて、何よりでした。


今年、頻発する自然災害に対し、人は防ぎようもなく、多くの死者を数えますが、人はいつかは死ぬという運命は、誰にでも訪れる定めですね。


そんな死と向き合った、第76回アカデミー賞外国語映画賞受賞作「みなさん、さようなら」を観ました。





病床に伏す偏屈な父と、彼を看取る家族や友人たちとのひととき、穏やかに迎える最期の時を温かい眼差しで見つめた秀作です。


女ぐせが悪いために、さんざん家族に迷惑をかけてきた父に、反面教師のように、今では、父の年収をひと月で稼ぐ証券ディーラーの息子、“友人を呼んで楽しい病室にして”という母の頼みを聞き、父の教え子にお金を払って見舞いにきてもらったり、父の痛みを、父の元愛人の娘に、ヘロインを使いなど世話役で雇うなど、最後の親孝行、そんなこんなで、父は、家族、友人に見守られてのやすらかな最期を迎える。


父は、息子に、「お前のような息子を作れ」と言い、強く抱きしめあうシーンは、いつまでも忘れられない名シーンだと思いました。