とんかつ屋といって、メニューはさまざまだ。ロースもあれば、ヒレもあるし、メンチがある場合もある。
ロースかつ定食も上とか特上とか、厚切りとか様々だ。そんな時にふと見かけるのが「とんかつ定食」というメニューである。
ロースかつ定食は当然ロース肉、ヒレかつ定食はヒレ肉なわけだが、「とんかつ定食」とはなんなのか。
ロースなのか、ヒレなのか?
実は、「とんかつ定食」の明確な定義というのはないのだが、だいたいの店においてはこうである。
ポイント① ロース系の肉である(ヒレ系であることはまずない)
ポイント② 「ロースかつ定食」より安い。
そのほか、“ランチのときだけある”というものある。
さて、いろいろな店でヒヤリングした結果、結論はこうである。
「ロース肉の安い部分をつかったものが、とんかつ定食である」
ロース肉とは、ご存知の通り豚の背中側の肉なのだが、一口にロース肉といっても高い部分と安い部分に分かれる。肩ロースに近いところが高級で、モモに近い部分が安くなる。このモモに近いロース肉を使っているのが「とんかつ定食」の正体なのである。
なので、ちゃんとしたロース肉だ。いつも出しているロース肉の安価版を出すにあたり、“並ロース定食”にしてしまうと、どっちが高いかわイマイチわかりづらい、ということから慣習的にこうなったのだろう。