ロベルト・ロッセリーニ作品。

いつものように救いがない話。

終戦直後のドイツの話。

私今までいろんな映画を観てきましたけど、終戦直後のドイツを舞台にした映画って初めてです。

ま、セリフはイタリア語ですけどね。

 

敗戦して非常に貧乏なドイツ。病気の父は寝たきりの穀潰し、兄はナチ党員で世間から隠れて働いていない、姉はキャバレーで米従軍相手に小遣い稼ぎ。主人公のエドムントは末っ子の12歳ながらも一家の大黒柱的に働いている。

 

昔の学校の教師がやたらと気持ち悪い。その上官のナチ残党もだが、やけに少年愛臭くて、明らかにジャニー喜多川的変態に見える。

 

そんで、エドムントは劇薬を盗み、それを用いて父を毒殺。口を減らして家族が生き延びられるように気を使ったのだが、すぐに後悔。最後に12歳が投身自殺ですからね。救いがない。

 

でも、扱ってること、描かれることは本当に救いが無くて、虚しいんですが、演出は軽々しさがあります。

これでいいんだと思う。

重いテーマを重い演出で描いて、観客を嫌に気持ちにさせようとする映画があるけど、それは好きじゃないし、しつこいよ。