チャウ・シンチー映画ですが、これは期待外れ・・・。
うーん、なんか、散漫な印象。
色んな方面にいい顔して、八方美人とでもいいますか・・・。
これまでの彼の映画って『少林サッカー』ならサッカー+カンフーで大爆笑させ、ちょっとホロリ。
『カンフーハッスル』は結構まっとうなカンフー映画で、ちょっとホロリ。
ようは、ちょっとホロリとくるのはオマケなんですよね。
それに、ストーリーが結構1本道です。サッカーの試合で勝つ、ギャングと戦う、とかね。
でも、この映画はその大きな目的がない。
宇宙船が残していったボールから生まれた不思議な生物に「ミラクル7号」と名付けて、少年とのふれあいを描くんですが・・・。
この生物が物を治癒する能力があり、さらに魔法も使えるということで、いわば「ドラえもん」的展開になるんです。でも、それをガキが悪用しかけて思わぬ事態に・・・、と思ったら、それは夢なんですよw
で、現実は、というと、治癒能力はあるけど、それをさほど使わず、そいつを介して友達がちょっと増える程度。
父親が仕事中に落下事故で死ぬけど、それを生き返らせるためにすべての力を使い切って生物は息絶える。
でも、再度宇宙船がやってきて、数百匹の生物がワーっと出てくるというエンド。
なんかね、ストーリーの幹がないんですよね。全部が枝葉の話なんです。
そもそもの設定が貧乏な父と息子、そこから何とかして貧乏を脱するためにこの生物を利用する、で話を作ればいいのに、そうしないんですよ。これが失敗の第一原因ですね。
おそらくは、前2作の感動要素を抽出して、父子の感動映画を作ろうと思ったら大失敗したというのが実情だと思います。
ギャグも少ないし。全然笑う所がなかった。