これもまたまたブッ飛んだ1本。
やっぱり、「クレしん」というメジャーコンテンツだと、人材も予算も潤沢なので作家性が出るんですかね。
要は、昔のピンク映画と同じで「濡れ場を2回出せば、あとは何やってもオッケー」みたいなルールと同じで、「野原一家が活躍するならば何してもオッケー」という中で好き放題やってます。
時代劇、西部劇、特撮ヒーロー、ロードムービーときて、今度は完璧にホラー。
ベースは明らかに『ボディ・スナッチャー』ですよね。
そこに、ジョン・カーペンター風味をつけたして、これ、怖いよ。
自分の親しい人が偽物に成り代わるのも心底恐ろしいし、何よりビジュアルが怖い。
もちろん、怪物みたいな顔面そのものも怖いけど、私が一番驚いたのは、幼稚園の隅っこでカセットテープの磁気テープが伸ばされてうごめいているシーン。
これ、なんか、デヴィッド・リンチの『ブルー・ベルベット』を彷彿とさせる恐ろしさでした。
さらに、サンバダンスが出てくるんですが、そこ何の意味もないところが素晴らしい。
この突き抜けた能天気こそ、クレしん。
どこぞのクソのび太とはワケが違う。