1973年のテレビドラマ。
イングマール・ベルイマンは、テレビ映画もちょくちょく作ってますよね。『ファニーとアレクサンデル』も母国スウェーデンではテレビ映画だったらしいし。
つーか、テレビ映画のレベルが高すぎだろ!映画史に燦然と輝くレベルの映画をテレビ用とか、その辺のハリウッド監督が泣いて悔しがるぞ!
で、本作も全6話のうち、2話まで見ました。前から存在は知ってたんですが、全6話、計5時間弱と長尺なので、敬遠してましたが、U-NEXT無料体験中に観ちゃおうと決心。
で、現在2話まで見終えましたけど、これ、超傑作ですよ。ヤバいっすよ。
基本的には会話の応酬。その辺は『秋のソナタ』と同じですけど、その会話がすごい。
基本的に、人の顔のアップが多いですが、もう画面から目が離せない。
ひたすら会話、会話、会話で一切の無駄がなく、興味深い。
10年目を迎えたとある夫婦が離婚するまでの話らしいけど、不意に険悪になる瞬間だったり、ぐっとガマンして場を取り繕う雰囲気だったり、かなりハラハラする。ふとしたときの緊張感みたいなものが的確に描かれている。
本作のリメイクがあるらしいけど、その緊張感を再現できてるのかな?もしできていないと悲惨なデキになるでしょう。
やっぱり、ベルイマンってマジで天才なんだろうな。
ちなみに、スウェーデンではこのドラマ放映後に離婚が増加したらしい。
その気持ちもわかる。マジで、結婚とか、男女の関係の本質を炙りだし過ぎてる。
見てはいけないものを見せている、と思う。