闘鶏という馴染みのない文化をモチーフに、これまた理解しがたい男の行動を映した映画。
ロジャー・コーマン製作とのこと。
私ね、ロジャー・コーマンは嫌いですね。
こいつは、とにかく儲けることしか頭にないです。
まあね、映画を作り続けるためには、儲けることも大事ですが、それって観客には関係ないじゃん?
こいつは、「私は生涯で2本しか赤字を出したことがない」と自慢してますけど、そんなの観客には関係ないじゃん?
ようは、作品の質でしょ。
そういう意味で、こいつはロクな映画人ではないです。
こいつにアカデミー名誉賞をあげるのは本当にバカだと思います。
で、この映画は、人生のすべてを闘鶏に捧げた男、すなわち闘鶏キチガイの話です。
おそらく賛否両論の映画。ある人は自分の好きなことを突き詰めた姿に感動するかもしれません。
私は反対で、非常に冷めた目で見てました。
こいつは、数年前に自分の自慢の鶏で、最も由緒ある大会で優勝できるかと思っていたら、自分の軽口が原因でそのチャンスを潰してしまいました。
その日以来、「優勝するまで口をきかない」という己の誓いを立てて、生きてきた男です。
はい、バカです。ついていけません。
自分の恋人とも話しません。で、愛想尽かして逃げられます。
過去の恋人にも同様。
終いには、新しい鶏を飼うために妹夫婦の家を勝手に売却し資金調達。
自分の周囲を巻き込んで、すべてを闘鶏に捧げているのです。
で、こいつは最後に自分の望みを叶えることができますが、やっぱり恋人は彼の元を去る。
そのとき、その女の目の前で大事に育てた鶏の首を引きちぎって渡すのです。
キチガイ曰く「愛の告白」らしいですが、鶏と女はいい迷惑です。
つまり、この男は自分の美学の中で生き、その中で一人死んでいくのです。
誰もこいつに助けの手を差し伸べないでしょう。
死ね!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!コーマン。