私が子供のころ、幼稚園とか小学校低学年のころ、父親と一緒によくレンタルビデオに行った。
私と弟といったら、シュワルツェネッガーか、スタローンか、ジャッキー・チェンの映画しか借りなかった。
そりゃもう、この3人は圧倒的なモノだった。
彼らの映画しか興味がなかったと言ってもよい。
で、当時は、どちらかといえば、シュワの方が好きだった。
なぜなら、彼の映画は単純だからである。
これは良い悪いではなく、好き嫌いの話でもあるし、私がまだ陰毛も生えてない、いや、私はすでに9歳くらいでチン毛生えてたので、生えてはいたものの、単純明快なシュワ映画の方が良かった。
別に、何かを考えさせるような映画ではなく、勧善懲悪の映画で良かったのだ。
だから『コマンドー』『プレデター』『ターミネーター2』『トゥルー・ライズ』などの作品をようするシュワは最強の存在だった。
スタローンは、当時の私はまだ『ロッキー』を観ていない。だって、ボクシングだから銃を撃たないでしょ?ということで興味がなかった。スタはやはり『ランボー』だ。といっても、私が最初に観たのは『3』だ。『1』と『2』を観たのは大学生になってからだ。それ以外だと『コブラ』とか『デモリションマン』『ジャッジドレッド』とか。
なんか、スタローンの映画は難しいな、と感じた。それは、今なら分かる。
彼が内包する「強そうに見えても情けない男」像である。
これが今となっては最高に好きだが、ガキンチョの私には、チン毛は生えているもののガキンチョの私には理解できなかったのだ。
その点、シュワの映画には、主人公の悩みとか弱みみたいなものはほとんど描かれない。
それは、おそらくはシュワの演技力に難あり、ということで描かれないのだろうが、子供の私にはそれでよかった。
とにかく、胸筋を揺らしながらマシンガンをぶっ放してくれればそれでよかったのだ。
よく、シュワとスタが共演する映画を夢想した。
おそらく、彼らの全盛期を目にすることができた全国の、いや、全世界のガキンチョは夢想したに違いない。
シュワとスタがタッグを組んで巨悪を倒す映画。そんなの観たら精通前の私でも夢精していたに違いない。
今のところ、彼らの共演は『エクスペンダブルズ』とか『大脱出』があるにはある。
だが、『エクス』の方は、他にも出演者がいるし、『大脱出』は銃を撃ちまくる、という点では物足りない。
なので、私の最後の希望としては、もう主演は2人でテロ組織を壊滅させる単純なストーリーの映画をやってほしい。
できればAIでお互い全盛期のころの肉体で。
スタはランボー3のころ、シュワはターミネーター1のころの。夢精します。