今、DVDでミケランジェロ・アントニオーニの『さすらい』を観ている途中なのだが、ネット検索してはたと気づかされる記事を見つけた。
それは、イタリア映画では男優の影が薄い、ということだ。
有名な男優がいない、とも言い換えられる。
たしかに、と思った。
フランス映画界なら、男優も女優も、そこそこ名前を挙げることができる。
まず男優。アラン・ドロン、ジャン・ギャバン、ジャン=ポール・ベルモント、クロード・シャブロル、モーリス・ロネ。最近はヴァンサン・カッセルしか知らねえwww
女優はもっと言える。シモーヌ・シニョレ、ブリジット・バルドー、ジャンヌ・モロー、カトリーヌ・ドヌーヴ、イザベル・ユペール、イザベル・アジャーニ、ソフィ・マルソー、マリオン・コティヤール、レア・セドゥなど。
あと、名前はぱっと出てこないけど、「あっ、この人は他の映画でも観たぞ!」という人はたくさんいる。
一方のイタリア映画。
女優はそこそこ。御大ソフィア・ローレン、クラウディア・カルディナーレ、モニカ・ベルッチ、アリダ・ヴァッリ。
しかし、男優は、名前分かるのは、マルチェロ・マストロヤンニしかいません・・・。顔は判る人は、フェリーニの『魂のジュリエッタ』の旦那役とヴィスコンティの『イノセント』の旦那役って同じ人くらいしか分からない・・・。
これはいわゆる、「俳優押し」の映画が少ないからだろうか?
世界でも有数の美男美女の国イタリアなのだが、その一般的な美男美女は映画におけるソレとは異なるから、ということもあるかもしれない。
あくまで画面映えする美しさ、という点ではもしかしてイタリアは弱いのか?