画質が古いですね、いかにも70年代の低予算映画っぽい。

ドライブインシアター的な。

 

ベルイマンの『処女の泉』をベースにしたとはいうものの、そんなに気にする必要はない。

なぜなら、ベルイマンにあった、人に嫉妬し呪う、熱心な信仰に実利はあるのか、罪なき人を殺してしまう、など要素は消えています。

娘が入水自殺を図る前にお祈りするのは唐突で、違和感。部屋に十字架でも飾ってあればまだ腑に落ちましたけど。

 

で、これは70年代に流行った暴力映画ですよね。ホラーでも、サスペンスでもなく、暴力を描いた映画ですよね。アクションではない。

同系統でいえばペキンパー『わらの犬』ですよね。

 

この監督はのちに『エルム街の悪夢』と『スクリーム』を作り出すという、ホラー映画界の超ヒットメーカー。

 

それにしてもこの映画の悪役のグルートはひどい奴です。

自分の息子をシャブ漬けにして奴隷にしてますし、息子を自殺させてますし。

ただ、役者が悪いのか、全然魅力あるキャラになっていないのが、惜しい。

 

ちなみに、映画冒頭に「この映画は事実である」とありますが、大嘘です。

70年代に流行った演出の一つです。『食人族』と同じやつです。