イタリアの映画監督って、名前の最後がイ行で終ることが多いですよね。異常に多いですよね。
フェリーニ、ヴィスコンティ、アントニオーニ、パゾリーニ、ロッセリーニ、ベルトルッチ、どうですか?多いでしょ。
で、DVD借りて観たんですが、これはベルトルッチの「ゴダール期」の作品なんでしょうね。
ベルトルッチがゴダールを師と崇めていることは伝え聞いてますが、この作品はかなりゴダールの手触り。
ヒロインはなんとなーくアンナ・カリーナっぽいし。
意図的なジャンプ・カット編集、歩く人の顔にフォーカスする感じ。基本は白黒映画なのに、あるワンシーンだけカラーになるとか、メガネを色々とかけるシーンのお遊びの感じとか、モロに『女は女である』のポスターを出したり、男女でお互いが本を読み聞かせる感じがヌーヴェルバーグであり、ゴダールである感じ。
その後の『暗殺の森』では、殺す対象をゴダールを仮定しているらしいですが、たしかにここまでどっぷりと浸かっていると、ある種「殺す」までいかないと脱出できないかも。好きすぎるんでしょうね。
あとこの映画を『暗殺の森』の前日譚として読み解くこともできそう。
主人公は共産党員かぶれであり、ゴダール似の先生までいる。
総合的には、つまらない映画です。
ストーリーを引っ張っていくようなエネルギーがないんです。
青臭いし。