一般的に、音楽でも映画でも、80年代は不毛の10年と言われている。

 

音楽で言えば、それまでメインストリームだったロック音楽は、ギターサウンドではなく、キーボードであるとか、シンセサイザーのきらびやかな音色、ポップ色が強い曲が人気になり始める。ドラムの打ち込みも全盛。

ミュージックビデオが、曲そのものよりも重要になり始めるのもこの時期である。

とにかく、骨太なロックサウンドは消え失せ、顔に派手な化粧をした歌手がチャート上位を占めるようになる。

それはそれで構わないが、問題は、彼がことごとく短い寿命で、流行から消え去ったことであろう。

マイケル・ジャクソン、プリンスあたりは別格としても、いわゆる一発屋的なやつが多かったのではなかろうか。

 

よく、海外の雑誌が特集を組む「名盤100選」とか「名曲100選」には、80年代のものはほとんど選ばれない。

特にロックバンド。ソロでいえば上述のプリンスとかマイジャクが選出されてるけど、ロックバンドでいうとU2くらい。それ以外はカスばかりだった。

 

映画も同様である。もう、この頃はド派手アクションが大流行り。つまりは、爆発、銃撃戦を入れればそれでよい、みたいな。もちろん、その中でも『コマンドー』『ダイハード』などの名作は出てるが、それ以外はそのパクリ作品ばっかり。さらには、上記の軽薄な音楽がサントラになり、あんまり映画の印象も良くない。

 

なので、80年代って「軽薄」ですよね。

60年代、70年代はそれなりに顧みられて、ヒップだったみたいな評価されてますけど、80年代は軽薄、ダサい、って感じですよね。

これはアメリカだけでなく、日本もそうだったのは、やっぱりバブル経済が共通項なんですかね。

人間が有頂天で調子に乗ってたということでしょうか。