登場人物がクズばかりですね。

これをコメディ調に落とし込むところがルビッチの手腕なんですかね。

 

青髭というのは、色々転じて「ヤリチン」のことらしいです。別にヒゲが濃いことではない。

 

ある男女の結婚から破綻の話ですが、なんかモヤっとしますね。

まあ、これも「人間の愚かしさ」を描いているので、それを笑い飛ばすべきなんでしょうが、私はできませんね。

 

まず、夫ですが、株屋で大金持ち。さらには結婚7回、離婚6回(死別が一人なので)。

で、コイツがクズか、と言われると微妙ですね。別に離婚が多い=クズとは思いません。独善的ではあるけども。

 

で、真正のクズは嫁です。没落貴族の末裔で、借金苦。金持ちの夫にプロポーズされて、完全に財産目当てで結婚。だって、結婚前に離婚時の慰謝料を事前に決めてるくらいですから。なので、結婚した瞬間から相手にしません。セクスもしてないです。夫が嫁を嫌って離婚を切り出すのを今か今かと待っているのです。

 

嫁の父親もクソ野郎です。働きもせず、貴族時代の栄華に浸って、借金ばかり作っています。金持ちを見つけて、娘を結婚させるのです。こいつも財産狙いのみ。

 

で、夫は嫁の策略にはまり、離婚に。約束通り慰謝料を払い精神を病んで入院。

 

なのにもかかわらず、別れたはずの嫁が面会に訪れ、「結婚しましょう」とのこと。

この感情は、私には理解できないんですが。

嫁曰く「慰謝料で私はお金持ちに。これでアナタと同じお金持ち同士の結婚になるわ」って、どゆこと?

最初に結婚生活を続けてれば金持ちの嫁でいれたじゃん。結局、自由にできる金が欲しかったんだろ?

で、最後に二人は結ばれるんですがまったくお祝いムードではないですよね。

前途多難な人生になるんでしょう。

 

 

まあ、ここでは「貴族の傲慢さ・アホさ」「金持ちの独善性の不快さ」あたりを描いてるんでしょうね。