NATO、中国を安全保障リスクと初めて位置づけ―有志国と連携強化し、対中包囲網形成へ― | ボルタのブログ

ボルタのブログ

色んな記事をまとめ、自分の考えであるコメントをつけるそんなブログです

本文は、6月14日のロイター通信の要旨及びそれに関するコメントです

要旨

 NATOは14日の首脳会議で、中国を安全保障上のリスクと初めて位置付ける見通しだ。前日にはG7サミットが共同声明で、中国に対して新彊ウイグル自治区での人権尊重、香港の高度の自治を求めたほか、東・南シナ海での一方的措置に反対する姿勢を示した。台湾海峡の平和と安定についても強調し、問題の平和的解決を促した。

 外交筋によると、NATO首脳会議の最終声明では中国を敵対国と表現しないものの、NATOにとって「システミックな」挑戦になっているとして懸念を表明する見込み。

 NATOのストルテンベルグ事務総長は14日、中国の経済的、政治的、軍事的な台頭に対応しなければならないとし、首脳会議の最終声明は新たな対中戦略を強固にするものになると述べた。

 記者団に対し「中国はわれわれに近づいている。サイバー空間でもアフリカでも中国を目にするが、われわれ自身の不可欠なインフラにも中国は大規模に投資している」と指摘。「中国がわれわれの価値観を共有していないことをわれわれは知っている。われわれは同盟でともに対処する必要がある」と述べた。

 

コメント

・中国への懸念は核弾頭搭載可能な長距離ミサイル配備など軍事的なものにとどまらなかった。中国の掲げる経済圏構想「一帯一路」を通じ、ギリシャの港湾やモンテネグロの道路などバルカン諸国への存在感を強め、最悪の場合、中国が軍事用途に使うだけでなく、有事に際して米国やその同盟国への使用を禁ずる可能性も想定され始めた。

・また、武漢肺炎(新型コロナウイルス、sars-cov-2)で、質の悪いワクチンやマスクなどを足元を見て販売して荒稼ぎをしていることも物議を催している。

・また、北極圏への進出計画や五毛党を使った国際的な情報操作や5G関連でのスパイ疑惑など直接的な軍事面以外からの警戒感も強まり、今回の声明を後押しすることになった。

・また、日本やオーストラリアなどの有志国との協力関係を強め、対中包囲網の形成を作成していくという。