井上尚哉選手。
彼と少しだけ話したことがある。
今から5年ほど前、
彼がデビュー3戦目のときだった。
日本1位の選手に挑む前のスパーリングパートナーとして
当時僕が教えていた長嶺選手が呼ばれた。
長嶺選手は全日本新人王になっていて、
プロキャリアは長嶺選手のほうが上だった。
しかし・・・
パンチが早い、強い。
ダウンは取られなかったが、なんとか最後までやりきった。
「よく倒されなかったね」
井上選手の所属する大橋会長からダウンしなかったことを褒められた。
「かならずチャンピオンになってね」
「はい、頑張ります。絶対に世界チャンピオンになります!」
当時20歳の彼はさわやかに、力強くそう言った。
トレーナーをしているお父さんとも話した。
「井上君は日本ボクシング界の宝です。
どうかどこかのK兄弟みたいじゃなく、
リカルド・ロペスみたいなレジェンドになってください」
お父さんは言った。
「はい、ウチは弱い相手とはやらないということで
大橋会長に頼んでいます。
強い相手としか試合をするつもりはありません」
今、彼ら親子はそのとうりの道を進んでいる。
有言実行。
昨日は10年間無敗のチャンピオンをたった2分で吹っ飛ばした。
すごいな~。
まさに歴史を作っている。
これから彼に待っているのは
総額50億円とも言われる
バンタム級の最強トーナメント。
今までの日本のボクシング界を超越しているスケールの大会だ。
目が離せない。
ちなみにその前座で見事KO防衛をした拳四郎選手は
その長嶺選手の初黒星の相手。
僕もトレーナー、セコンドとしてリングの対角線上で対戦したことがある。
そのときは強いと言うようり上手い選手だった。
でも、どんどん強くなっている。
今は本当に強い。
みんな、すごいなぁ~
ということで、昨日は久々にボクシングを堪能しました。
あ~面白かった。




